文豪と主役達 (ページ5)

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同刻、ポートマフィアにてページ5

武装探偵社がオスマンの話を聞いている刻、ポートマフィアでは…

中原中也は首領の部屋を訪ねていた。
なんでも重要な仕事があるらしい。
入口の扉をノックする。しかし、返事が
返ってこない。
(嫌な予感がするな…。)

中也「首領。入ります。……っ！」

部屋に首領はいなかった。机の上には数枚の書類が放られていて、仕事の途中のようだ。

中也「自分から呼び出しておいて、どっか行くわけねぇよな…。それに、首領が仕事を途中で止めて出かけるなんて有り得ねぇ。真逆…拐われたのか…！？」

中也「それに、何だ…？この手紙。」

書類の上に置かれている白い手紙。武器の輸入リストなどの書類があるこの部屋にあるのは、すこし場違いだ。

中也「それにこんな手紙が首領に届いたなんて、聞いてねぇ。首領に直接手紙が届くわけはねぇし…」

紅葉「どうした中也。」

中也「姐さん！首領が拐われたようです。それに、可笑しな手紙が。」

紅葉「中身は確認したかえ？」

中也「いえ、まだです。今から確認しようと。」

俺は手紙を開ける。内容はこうだ。

『我々は日本への侵攻を予定している。
　先ずは日本の中枢を担う［武装探偵社］［ポートマフィア］から崩壊させる手筈だ。
　そこで、ポートマフィアの諸君。遊戯(ゲーム)をしよう。
　遊戯(ゲーム)の勝敗で日本の未来が決まる。
ポートマフィアと武装探偵社(きみたち)の健闘を祈る。
　ある国の総統』

中也「っ！つまり、首領は遊戯(ゲーム)の人質っつう訳か。」
　
紅葉「拒否権はない、ということじゃの。…中也や。其方(そなた)の部下、黒蜥蜴、芥川に伝えよ。」

中也「あいつらだけですか？」

紅葉「ある国、というのはおそらくD国のことじゃ。D国は14人の幹部が中枢じゃ。しかし、そのほとんどが異能力者だという。銃や刀程度じゃ太刀打ちできんじゃろう。」

中也「わかりました。直ぐに戦闘の準備を整えま
す。」

俺は首領の部屋を出て、戦闘準備を整えに向かう。

紅葉「すまんの。中也…。」

部屋一人残った紅葉は、不敵に笑った。