文豪と主役達 (ページ3)

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正体ページ3

乱歩『この手紙は、武装探偵社とポートマフィア
への挑戦状だ』

乱歩「本当に日本に侵攻する気なら、手紙なんて
書かずに侵攻すればいい。それに、D国は戦争好きで有名だ。つまりこれは武装探偵社に、日本への侵攻を止めてみろ、と言っているんだ。それなら、異能特務化に手紙が届かなかったのも納得がいく。」

それに、と乱歩さんは続けた。

乱歩「依頼人に手紙が届いたのは記者だからじゃない。『依頼人』に手紙を届ける必要があったんだ。そもそも、依頼人に手紙は届いていない。」

敦「手紙は届いていない？…つまり、どういうことですか？」

乱歩「結論を言おう。依頼人、君は…

　 D国の幹部の一人だ。」

敦「……え？」

依頼人「………」

乱歩「君が本当に記者なら、探偵社に来る前に、警察に伝えるだろう。それを君がしなかったのは、D国が本気で侵攻するつもりがない、ということを知っていたからだ。そして、手紙は君が他の幹部から直接受け取ったんだ。だから、君には手紙が『届いた』わけじゃない。」

乱歩「これで、全ての辻褄(つじつま)が合う。」

依頼人「………」

国木田「沈黙は肯定と見なす。」

国木田さんが依頼人を捕まえようと、彼を掴んだ時、彼は国木田さんを投げ飛ばした！
国木田さんは突然のことで、うまく受け身が取れなかったようだ。

？「お見事。流石、名探偵と言われるだけはあるな。」

そう言って、依頼人は手を叩く。僕は彼の豹変に
驚きを隠せない。太宰さんが彼に触れようと手を
伸ばす。彼は反応が少し遅れ、彼の手に太宰さんの手が触れる。すると、

国木田「っ！貴様、異能力者か！」

彼の見た目はガラリと変わった。
黒髪は茶色の髪に変わり、髪は長い。
服も白のシャツから、宗教の教祖的な服に変わっている。そして、彼は正体がバレたにも関わらず、
微笑んだ、余裕そうな表情をしている。
彼が言ったこと、姿、喋り方まで、全てが嘘だった。

？「名探偵が言った通り、俺はD国の幹部や。
　名前は………」

彼は名を、『オスマン』と名乗った。