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参謀本部の長ったらしい廊下を抜け、外に出ると満開の桜が出迎えてくれた。
もう桜の咲く季節だったのか。とぼやけば少し胸が切なくなる。桜並木が映る川の柵に手をつく。
いつも思うんだけれど、なぜ思考は脳の管轄なのに哀しい時に心臓の辺りがきゅ、と締まるのだろうか。
錯覚だとしたら大層なものだ。
｢お迎えにあがりましたよ｣
自分の背後から聞こえた声に振り返ると、にこにことした実井がいた。
少し遊んで帰ろうとしたのに、早い帰宅になりそう。
他の機関員なら付き合ってくれそうだけど、それを考慮したから実井を迎えに行かせたのか……。
結城さんめ……。
｢、実井｣
｢結城中佐から頼まれしてね。ほおっておいたら夜まで帰らなそうだから連れて帰れと、｣
｢酷い言われよう｣
｢実際、帰らないつもりでしたよね｣
｢なんでわかったの……｣
｢貴方のことなら何でもわかりますよ｣
表情に出やすいから手懐けやすい。と言われ凄く落ち込みそうになる。
そう思われていたなんて、
｢ごめんなさい。冗談です｣
｢冗談か本気かわからない……｣
ふふふ、と実井はわたしに笑いかけると、手を差し出してくる。
よくわからず首を傾げると、わたしの右手を取った。
｢帰りますよ、Aさん｣
それに応える様にわたしは、その手を絡めた。
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結花(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そういってくださるなんてとても嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月11日 23時) (
レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
そら - お話とっても面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2016年5月9日 22時) (レス) id: bddda4b7cc (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - かみつれさん» コメントありがとうございます！！ 面白いだなんて凄く嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月3日 19時) (レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - 更新楽しみにしています！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - とても、面白いです！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結花 | 作成日時：2016年4月22日 0時
