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──
｢暇ね、暇｣
頬杖を突いて窓の外を見ると、どんよりとした雲と土砂降りの雨が降っていた。
こんな中で出掛けようという馬鹿は居ない様で、みんな退屈している。
今日は講義がお昼前に終わって、何もすることがない。
｢普通のポーカーする？あー、でも福本が無双するからなー｣
｢賭け事は得意だ｣
福本さんがコップをきゅ、と拭きながら少し満足そうに表情を変える。
調子がいい時は、彼は本当に恐ろしい。
機関員の金を巻き上げるから……。
｢福本さんが有り金全て持っていきそうだから却下｣
｢……何もすることねぇじゃん｣
足をぶらぶらさせながら珈琲に角砂糖を沈めて、ミルクも入れた。
くるくるかき混ぜていると、自分も目が廻りそうになる。
｢ていうかさ、気になったんだけど……｣
｢何？｣
波多野もわたしと同じように、足をぶらぶらさせていてそれを止めると、わたしをじっ、と見つめる。
｢Aって幾つなの？｣
｢え、｣
ぎくりと胸が騒ぐ。
いや、別にそんなやましいことではない。
｢それ俺も気になってた｣
普段そういうところで乗ってこない筈の田崎さんがトランプをぱらぱらと動かしながら、零した。
｢女性に年齢を訊くのはちょっと……｣
｢どうせ、そんなに歳くってないから恥ずかしくないだろう？｣
｢甘利さん？え？わたし女性と思われてないの？｣
｢どうせ僕と同い年でしょう？｣
｢そんなことはないと思う……｣
｢｢あ、｣｣
しまった。やってしまった。
三好の言葉に反応してしまい、つい口が滑る。
｢僕より年下？それとも年上ですか？｣
｢答える必要は……｣
｢あるよ、充分に。未成年だったら夜の街行けないじゃん｣
｢Aを連れていくつもりですか？甘利さん｣
｢う、嘘だから、実井！ナイフなおして！｣
｢どこから出してんだよ……｣
どこからか出したか分からないナイフを実井は器用に手の中で遊ばせる。
頚動脈は爪で切れるんじゃなかったのか……。
だんだん、話に収拾がつかなくなってきた。
｢はい、みんな。本当に知りたいの？｣
机をこんこんと拳で叩くと、視線が集まり、頷き始める。
｢じゃあ、言うね。わたしの歳は────｣
──
柩ショックで立ち直れそうにないです……。
三好くんの小説漁ってます……。
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結花(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そういってくださるなんてとても嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月11日 23時) (
レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
そら - お話とっても面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2016年5月9日 22時) (レス) id: bddda4b7cc (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - かみつれさん» コメントありがとうございます！！ 面白いだなんて凄く嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月3日 19時) (レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - 更新楽しみにしています！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - とても、面白いです！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結花 | 作成日時：2016年4月22日 0時
