18 ページ19
──
「結城さん、」
カップに入った紅茶を飲み、一声かけると前の椅子に腰を掛けている結城さんが顔を少しあげる。
ついさっきまで、実井と居たのだが結城さんに言わなきゃいけないと思い廊下で別れた。
とびっきり甘い珈琲とカステラを持って。
「…………」
「心配し過ぎよ。そんなんじゃ出てもいいって言った仮面舞踏会なんて出られないじゃない」
「だがお前はまだ未成年だ」
「あと一年もすれば二十歳よ。そんなに子供じゃないわ」
「俺からしたらまだ子供だ」
「……子供という一般名詞に囚われないでよ」
あぁ……。
なんでこんなに頑固なのだろうか。
そう言うと、わたしが淹れた珈琲を口に含み眉を顰める。
「甘すぎるぞ、何を入れた……」
「砂糖ですよ。少し反省してください」
「飲めな、」
「飲んでください」
「…………」
結城さんは甘さを乗り切る為、珈琲を一気に飲み傍に置いてあった緑茶に手を出した。
「ところでだが、恋人はいるのか……」
「……はぁ?」
緑茶でお口直しをしたと思ったら、突然突拍子も無いことを言い出した。
「なんで急に、」
「もうすぐ結婚してもいい年だろう」
「……結婚する気なんてさらさら無いわ」
「どうせなら俺と結婚したいとでも言っていいが、血は繋がってないからな」
「それは、娘が幼少の時に言う台詞でしょ。わたし、幾つだと思われてるのよ。お父さんと結婚したいと思ったことは一度もないわ。それに歳を考えて」
「……冗談だ」
少し、ふざけて言ったのかわたしが反論すると、顔の影が段々濃くなっていく。これは悪いことをしたか。と反省したくなるが当たり前だろう。
結城さんに対して拾われた時から一回もわたしお父さんと結婚したいと一言も言ってもないし、思ったこともないのだから。
「……とりあえず、D機関の奴らは駄目だからな」
「わかってる……」
最近、結城さんの暴走が激しくなっている気がする。気のせいだといいのだが。
──
ごめんなさい。結城中佐好きなんでこれからもっと暴走します((
97人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
結花(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます!そういってくださるなんてとても嬉しいです!更新頑張りたいと思います! (2016年5月11日 23時) (レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
そら - お話とっても面白いです!更新頑張ってくださいね! (2016年5月9日 22時) (レス) id: bddda4b7cc (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - かみつれさん» コメントありがとうございます!! 面白いだなんて凄く嬉しいです!更新頑張りたいと思います! (2016年5月3日 19時) (レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - 更新楽しみにしています! (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - とても、面白いです! (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:結花 | 作成日時:2016年4月22日 0時