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──
｢なんで僕だけ……｣
外に出ておけだなんて、もしかしたらと思うが自分を対象とした尾行訓練を行うのだろうか。
それなら、納得できる気がしてきた。
すぐに尾行を暴いてやろうじゃないか。
｢あ、実井っ｣
前方から一定のリズムで靴を鳴らす彼女が、自分を見つけて走ってくる。
あまりの勢いにこのままぶつかってしまい、抱きとめてしまうのでは、と思ったが彼女自身がそうはさせなかった。
僕の両腕を捕まえると、きらきらとした眼つきで僕に告げる。
｢いま、暇？お願いがあるんだけど……付いてきてくれないかな｣
＊＊＊
｢前方距離二十メートル先に実井とAを確認。いまのところ異常なし｣
建物の影に隠れて、Aの護衛という名の尾行をしている僕と田崎と甘利。
後の機関員達はAが通る可能性がある道に危険がないかなどの見張りを結城中佐から頼まれていた。
｢……本当にこんなことやっていいのかな｣
田崎が不安げにぽつりと口から吐いた。
手にはトランプを持て余していて、田崎の手から消えたり、現れたり。手さばきが鮮やかだ。
｢大丈夫じゃないでしょうね。実井はともかくAが黙っていないでしょう｣
もし、三好なんて嫌いっ。なんて言われれば僕はきっと落ち込むだろう。でも一番酷く言われるのは結城中佐だろう。
大事な娘が心配な一心でこのようなことになったのだから、暫く本人が出る講義が休みになってしまうだろう。
｢お、あそこに綺麗なマダムが｣
｢……貴方を連れて来るんじゃなかった｣
甘利は遊び半分でこの任務を遂行しようとしている。まぁ、彼に関係ないことは確かだが……。
これは、神経を使わないと成功しない任務だ。
失敗した場合、多大な被害がD機関に及ぶだろう。
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結花(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そういってくださるなんてとても嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月11日 23時) (
レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
そら - お話とっても面白いです！更新頑張ってくださいね！ (2016年5月9日 22時) (レス) id: bddda4b7cc (このIDを非表示/違反報告)
結花(プロフ) - かみつれさん» コメントありがとうございます！！ 面白いだなんて凄く嬉しいです！更新頑張りたいと思います！ (2016年5月3日 19時) (レス) id: e4f52b721c (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - 更新楽しみにしています！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
かみつれ - とても、面白いです！ (2016年5月3日 0時) (レス) id: 51c4bbe9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結花 | 作成日時：2016年4月22日 0時
