【チェンソーマン】備忘録【反応集】 (ページ16)

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+岸辺/クァンシ/天使の悪魔/沢渡アカネページ16

【東山コベニ】

「私には、これくらいしか出来ないけど…」
膝を抱えるAちゃんの隣に来ると、優しい手つきで背中をさすってくれます。
「……私が落ち込んでるとき、いつもこうやって傍にいてくれたよね。だから私も、ずっとAちゃんの傍にいるよ」
普段とは逆転した立場。けれど気丈に振る舞う彼女のその指が微かに震えてことに、Aちゃんは気付いていました。

【岸辺】

「失恋か」
顔を見るなり事情を察し、煙と共に溜め息を一つ。
「この仕事やってりゃ、好きな奴が死んだりスパイだったり悪魔だったりなんてのが日常茶飯事。失恋なんざ大したことねぇ。嫌ならとっとと仕事辞めろ」
『……辞めません』
「なら今日も特訓だ。気ぃ抜いたら殺すぞ」
訓練に集中することで傷付いた気持ちを忘れさせてくれます。少々乱暴ですが、これが彼なりの慰め方なのかもしれません。

【クァンシ】

「……妬ける」
ふぅっと煙と共に胸に渦巻く嫉妬を吐き出します。その真っ直ぐな瞳はAちゃんの傷ついた心を捕えて離しません。
「私には何が足りない？言ってみろ。金か？権力か？それとも顔か？…お前のためなら、何でも手に入れてみせるよ」
だが一番手に入れたいものほど手に入らない。どうしてなんだろうな。

【天使の悪魔】

「いつにも増して冴えない顔してるね」
突然上から降ってきた声に驚くAちゃんをよそに淡々と続ける彼。
「辛くて死にたくなった時はいつでも言って。協力するよ」
いつもと変わらない表情で冗談か本気か分からないことを言います。けれどそれが彼らしくて、何故だか安堵してしまったAちゃん。
ま、辛くて死にたいのは僕の方なんだけど。

【沢渡アカネ】

「振られたか。それは良かった」
吐き捨てられたのは酷く冷たい台詞。
「相手はどうせ組の奴だろ。揃いも揃ってロクでも無い連中ばっかりだ。振られた方が運が良い」
『…そんなの勝手に決めないでよ』
「なんだ怒ってるのか？奇遇だな。私も怒ってる」
感情をほとんど表に出さない彼女ですが、その日は少し違ったらしい。蛇のように鋭い視線は心の奥深くまで突き刺さります。
どうして、私を見てくれないの