その後＿。 ページ10
平野side
皆のおかげでスタッフさんは居なくなり、また平和な日常に戻る......なんて事は当然無かった。
「失敗＝怒鳴られる、殴られる」
なんせ、自分の中でその方程式が出来上がってしまっているのだから。
けれど、皆はそんな俺にずっと側で寄り添ってくれた。
例えば＿＿
その日は、とある番組の収録があった。
沢山の共演者の方に囲まれて、俺らはゲストとして迎えられた。
収録前にメンバーが
「何も気にしないで、リラックスね」
「大丈夫だからな」
優しくそんな言葉を掛けてくれたから、少し楽な気持ちで収録に挑めた。
けど、
平「えっと、僕は〜〜ですね」
司「.....え？何言うてんの？」
「「あはははっ！！」」
司会者さんに質問されて、俺は自分の思ったまんまに答えた。そしたら、聞いていた意図と違かったのか何か、理解されなくて。
周りはドッと笑いが起こって、別に " 失敗 " の訳ではない。けど俺は瞬間、しまった＿そう、思った。
ちゃんとした答えを返せなかった。
失敗した。失敗した。失敗、した....。
平「ｯ....、は...」
心臓がバクバク、音を立てた。
終わったら怒られる、殴られる。
嫌だ、怖い、失敗した、嫌だ....。どうしよう、失敗した、ミスした、怒られる。
平「、は、はぁ..ｯぅ...はぁ、っはぁ...」
永「紫耀？苦しい？」
俺の異変をいち早く感じ取ってくれた隣の廉が、小声で声を掛けてくれた。
俺は苦しくて怖くて堪らなくて、それに何度も頷いた。すると廉は、カメラを止めるよう頼んでくれて、、
岸「大丈夫か？怖くなっちゃった？」
神「もうあの人居ないから、大丈夫。怖くない怖くない」
優しく声を掛けながら背中を摩ったり色々してくれて、安心した俺は数分後に落ち着いた。
けど、当然収録は中止。
皆さんに申し訳ない気持ちがいっぱいだったけどその場を後にして、俺らは家に帰ってきた。
それがあってから、皆は毎日こんな言葉を掛けてくれるようになった。
" 失敗しても、誰も紫耀のことを傷付けない。怖いことも痛いことも何もない。失敗は、しても良いものなんだよ "
お仕事に行く前、玄関で優しく抱き締めながら....。
その言葉を毎日聞いて心に留めていたおかげか、俺は徐々に失敗に対する不安や恐怖が無くなってきた。
俺、そろそろ大丈夫そうだよ。
ここまで支えてくれて、本当に....
ありがとう、皆。
end
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 645人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しぃ(プロフ) - いのひかゆうやさん» いのひかゆうやさん！！ わざわざコメント下さってありがとうございます｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡ 予定より長くなってしまいましたので、少し読みにくくなってしまったかも。。。 少しでもご期待に添えていられていたら、本望です(*´v`*) (2019年2月20日 22時) (
レス) id: 52f541da79 (このIDを非表示/違反報告)
いのひかゆうや(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました！！ (2019年2月20日 21時) (レス) id: ea5a7786b3 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - TV好きさん» いえいえ(*´▽`*) 遅くなってしまいますが、どうぞ楽しみにしていて下さいね♪ 面倒お掛けしますが、宜しくお願い致します汗。随時募集中なので、お気軽に下さいね(＊´ｖ｀) (2019年2月19日 22時) (レス) id: 52f541da79 (このIDを非表示/違反報告)
りい - ピアノさん» まじ！？ (2019年2月19日 20時) (レス) id: 22c4d8294f (このIDを非表示/違反報告)
TV好き - ありがとうございます！よろしくお願いします。次から受付roomにさせていただきます。 (2019年2月19日 18時) (レス) id: 320737941b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぃ
| 作成日時：2019年2月6日 19時
