頑張りすぎな紫耀くん－第3章－ (ページ14)

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N

明らかに吐くのを我慢しとる紫耀

その理由は、少しして分かった

きっと、機内で｢汚い｣と言われた事を思い出したんや

そんで、吐いたら俺らに嫌われる

そんな事を考えて吐けないんかも

でも、我慢しとったら余計吐き気増すだけや

サスサス

平｢うっ……ゃ…｣

意地でも吐こうとせん

永｢紫耀、誰も紫耀の事嫌とか汚いとか言われんよ？思いもせん。人間、酔って吐いちゃうのなんてたくさん居るし、むしろ我慢しても後に余計気持ち悪くなっちゃうだけ。汚いって言われても、それは紫耀が汚いんやない。
みんな、紫耀の事を拒絶してる訳でもないし、拒絶する事もないで？…紫耀が嫌でも俺は無理にでも吐かせる。｣サスサスッ

平｢っっ…ぅ、｣

吐かへんか…

そしたら最終手段や

永｢紫耀、口開けられる？｣

一瞬戸惑ったけど、少しだけ口を開けた

ほんまは可哀想やからやりたないんやけど…

永｢……ごめんな。｣

口の中に手を入れて、奥の方をｸﾞｯと押した

平｢う゛っ、げほげほっ、げほっ！おぇ…ｯ、げほっ…んん…ｸﾞｽｯ｣

一応、吐き気は治まったみたい

やけど、相当びっくりさせてもうたのかずっと泣いとる

ほんまに、これだけはやりたなかった…

永｢紫耀…ごめん、ごめんな…怖い事してごめん。｣

平｢ﾋｯｸ…うぅ…ｸﾞｽｯ…っ…泣｣

ギュッと抱き締めて背中を撫でていたら

じんがさり気なく紫耀の涙をティッシュで拭いてくれた

ほんまにじんはイケメンや…

平｢…っ……ごめ、｣

永｢落ち着いた？｣

一応落ち着いたけど、体力を消耗したのかフラフラしとるから

お腹のとこで固定してもたれかかせた

高｢これ、飲んだ方がいいかな。｣

脱水怖いからな…

永｢せやな。紫耀、ポカリ飲も？もう吐かへんから、大丈夫。｣

渡してみても躊躇って中々受け取ってくれへん

永｢紫耀？飲まへんと、今よりもっとぐったりしちゃうから。1口だけでも飲んでみよね？｣

キャップを外して、口まで持っていくと

1口だけ飲んでくれた

気持ち悪くならない事に安心したのか、もう２口飲んでくれた

永｢な？気持ち悪くならへんかったでしょ？｣

平｢うん……、れん。｣

永｢ん？｣

平｢…寝ても、いい…？｣

確かに少し眠そうや

永｢ええで。疲れたもんな。安心して寝な？｣

頭を撫でたら一瞬で眠りについた

紫耀、今日はいっぱい頑張ったな

どうか、次起きた時には

元気になっていますように、、

end