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H
車に乗ってからも、いつもより凄い揺れが響いて
会話の中に入らずじっとしてる
静かにしていれば酷くならないかと思ったけど
飛行機の中で言われた言葉を思い出したり、嫌な事ばっかぐるぐる考えちゃって
良くなる所かどんどん悪化してきてる気がする
誰か気付いてくれるかな
声掛けてくれるかな、なんて期待してたけど
やっぱり皆は会話に夢中だから俺の体調なんて気にしてる場合じゃないよね
だからと言って、自ら気持ち悪いって言いたくない
ていうか、吐くのが怖い
吐いたら、また変な視線を浴びるんじゃないか
汚い、って言われるんじゃないか
そんな不安ばかりが押し寄せて、何もかもが悪循環になっていく
ス｢あー…すみません、渋滞入ったみたいです。｣
え…嘘
岸｢あぁ大丈夫っすよ！俺らも喋ってるんで笑｣
皆は再びお喋り始めたけど、俺は気持ち悪過ぎて窓に凭れ掛かった
また目の前ぐるぐるしてきた…
これ余計気持ち悪さ増す…
そろそろ、ヤバいかも……
永｢そんでさー、……紫耀？大丈夫か？｣
隣の廉に声を掛けられて
今まで張っていた緊張の糸が、プツンと切れた
平｢っげほ！げほっげほっ、うぇ…ｯ、｣
袋も何も広げていない
ズボンの上に、思い切り吐き出した
永｢紫耀！？だ、誰か袋！｣
高｢あった！はいっ！｣
永｢サンキュ！紫耀、ここに吐こっか。｣
目の前に袋を広げられて、再びそこに吐き出した
平｢ごほっげほっ！…ｯ、う…ぇ…｣
゛きたなーい ゛
平｢っ…｣
一気に、吐くのが止まった
永｢？紫耀、まだ気持ち悪いやろ？顔真っ青やで？｣
平｢んっ……ぅ…｣
吐いたら拒絶される
汚いって言われる
メンバーの皆に離れられるのだけは
絶対に耐えられない
そう、思っていたのに
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作者名：しぃ
| 作成日時：2018年9月9日 22時
