頑張り過ぎな紫耀くんー第12章ー

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平野side

「そっか」と言って、廉は黙り込んだ


迷惑掛けまいと熱があるのを隠して、舞台からふらついて転落して、利き手を骨折して、結局は帝劇に間に合わない事になって大きな迷惑を掛けた


マネさんは、少し溜息混じりで呆れてたな
舞台の先生も、怒ってたな
だからきっと、廉も..........。


これから治るまで、もうこれ以上迷惑掛けないように1人で病院通って、何とか左手でご飯食べたりして、着替えとかもまぁ、1人でやらないと。

これ以上.......嫌われたくない。失望させたくない。1人で全部頑張って、少しでも早く帝劇に参加出来るようにして、皆さんの信頼を.......取り戻したい。


永｢頑張ったやん。｣


平｢ｯ...え、？｣


何で.....なんで、優しい笑顔なの、、？
怒ってない？呆れて、ない...？


永｢そもそも、朝俺らが気付けへんかったのが悪い。メンバーの不調に。紫耀は自ら具合悪いっていうタイプやないし、少しくらい大丈夫？って聞かれなきゃ言い出せる訳ないわな、、笑｣


平｢.....ぉこら、ないの？｣


永｢怒る？....んー、紫耀が転落した原因知る前に一瞬、な。広いのに何で落ちたんや、大事な時期やのにっ、て。....けどこれは紫耀に我慢と無理をさせた俺らの責任。紫耀が悪いことはゼロって言ったら嘘やけど、1人で重たい責任背負わんでええんやで。｣


やっぱり、少しは、怒ってたんだ.......けど、嫌われてなくて、良かった.........あれ....？


そういえば、熱があるって告白したの、、









廉が、始めてだ


じゃあマネさんや先生にも、ちゃんと伝えていれば......大丈夫、だった、、？


平｢...ちゃんと、熱のこと言ってれば.......皆さん、怒らなかったかな....｣


永｢えっ？怒られたん？｣


うん、と頷けば、廉は苦笑いして口を開いた


永｢それもきっと....俺が一瞬イラついてまった理由と同じかな。ちゃんと熱のこと知っておったら怒らんと思うけど....｣


平｢.....だよ、ね、、｣


永｢.....早く治して、信頼....戻したいん？｣


平｢ぇ、、｣


何でずっと考えていたこと、分かるの..？


平｢........｣ｺｸﾝ


永｢だよなぁ、何かそんな顔してた。それに......1人で頑張ろうとか、そんなこと考えてたやろ？｣


えっ？な、何で.....


平｢ぅ....う、ん...｣


永｢もう何年一緒やと思っとるの？お見通しやで、これくらい。......1人は絶対駄目や。通院には俺も付き添う。着替えとか風呂とか全部、手伝う。飯も手伝う。｣

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