頑張り過ぎな紫耀くんー第12章ー

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平野side


廉くんの関西弁を聞くと頭が痛む。
廉くんと居ると他の人と違った不思議な気持ちになる。今の自分からしたら知らない人なのに、何故かホッとする...






だから最近、確信してた..廉くんは、きっと記憶を失う前の俺にとって1番大事な人なのかもって


それは廉くんもそうで....きっと、この中で1番記憶が戻って欲しいって思ってるのかな....って


あと、頭が痛む時は必ず....何かを、思い出しそうになる時。それは軽ければ軽い程、思い出したかった事がすぐに分からなくなる。


だから、廉くんが....記憶を戻るのを待ち望んでいるのなら......わざと頭の痛くなるようにして、思い出したい.....それが難しいなら、せめて....色々教えて貰って少しでも前の自分に近付けるようにしたい...









そう、今まで思ってたのに


永｢....ｯ、、｣


平｢廉....くん....？｣


廉くんも、教えてくれないん、だ


皆の....廉くんの知らない“紫耀”のままで、良いんだ


俺の記憶、戻らないままで....良いんだ


廉くんと俺が....記憶を失う前まで1番仲の良かった、なんて...お互いにとって、かけがいのない存在だったなんて、そんなの









ただの、妄想.....だったのかな





ﾎﾟﾛｯ

平｢ｯ...教えて、くれないん、だ......ｸﾞｽ.....知らない俺のまま、変わらなくて、良いんだねっ、、｣


永｢紫耀っ....そんな、そんな事ない！｣


平｢ごめんなさいっ....色々考えてたこと全部ｯ....ただの妄想だった...ｸﾞｽｯ.....最初みたいに謙虚で何も首突っ込まずに居れば良いんだよねっ.....迷惑でごめんなさい。｣


永｢しょおッッ！！｣



ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ









ｷｨｰ、ﾊﾞﾀﾝｯｯ


平｢ッもぉやだぁ！！！｣


合っていれば、俺が事故に遭って眠ってた期間は2ヶ月ちょっと。そして記憶を失ってから１ヶ月半。


最初は特に何ともなくて、このままでも良いやって思ってた。

けど皆と接して行く内、ちゃんと記憶を戻して“本当の自分”で皆と過ごしたい。そう思うようになってきて、少しでも早く記憶を戻そうと色々考えた。





その結果、1番効果的なのは＿＿
やっぱり廉くんと過ごす事だって思って、今日...早速仲良くしてみた

だけどさっき、あんな事になって、、









もう、何をすれば良いのか分からない...何が正解で、何が悪いのか、何もかも、分からない....


平｢ﾋｯｸ....どーすれば、いーのっ...｣

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