4 ページ33
N
長いような
短いような
そんな手術が、やっと終わって
全員、個室に呼ばれた
悪い話
まさか、ないよな…？
命に別状はありません、って
早く、言ってくれ…
先｢まず…命は助かりました。ですが…｣
岸｢…ですが？｣
ですがって、なんなん？
紫耀、何かあったん？
先｢頭部を強く打ったため、いつ目が覚めるのかが分かりません。他に、全身打撲と右腕骨折が見られました。｣
え？
いつ、目が覚めるか分からない…？
永｢は…？……分からないって…いつかはｯ！いつかは…目覚めるんですよね！？｣
先｢はい…でもそれが、明日なのか一週間後なのか、１ヶ月後なのか、1年後なのかが……本人の、体力次第です。｣
永｢そんな……｣
先｢……失礼致します。｣ﾊﾞﾀﾝ…
１年後って…
なんで…
なんで…
どうして
紫耀に限って、こんな辛い思いせなあかんの？
神様なんて、居らんやん
岩｢……意味わかんない。｣
神｢玄樹…？｣
岩｢紫耀が自分を犠牲にしてもいいって思いで男の子助けて車に轢かれてっ…それで大きな痛い手術も頑張った…なのにっ…なんなのいつ目が覚めるか分からないってｯ！！紫耀はっ……本当は身体強くないくせにいっつも一番無理して…家族の為に必死に頑張ってっ……なんで、、ｯ…こんな目にｯ……｣
高｢玄樹、くん…ｯ、ｸﾞｽ｣
玄樹の言ってる事は、全部分かる
俺も、ずっと思ってる
でも、こんな事言ってても何もいい事はない
今は
永｢せやな。でも、そんな紫耀やから…紫耀なら、絶対にすぐ目覚める。皆で、願おう。｣
岸｢…そうだな。紫耀だから、すぐに起きてへらへら笑ってるよ！｣
神｢…俺らが暗かったら紫耀も安心できないよね。俺らはいつも通り明るくいよう！｣
高｢ｸﾞｽ…うんっ！そうだね！｣
岩｢…ｺｸｯ｣
じゃあ
そろそろ…
病室行くか
永｢病室、どこやったっけ？｣
神｢確か…4階の一番端って言ってた。個室みたい。｣
端か…
端は端でも色々な方向あるかんな…
永｢…まぁ、取り敢えず4階行こか。｣
平野 紫耀
ここやな…
ガラッ
永｢…紫耀…、｣
真っ白な部屋の真ん中にポツンとあるベッド
そこに、たくさんの管と人工呼吸器のような物を付けられ
眠っている紫耀がいた
いざ、その姿を見ると明るくなんてできへんかった
結局その日、病室で誰も話さへんかった
でも最後に
またな
そう、伝えた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 464人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しぃ
| 作成日時：2018年9月3日 0時
