31話 ページ32
貴方side
『待たせてごめん』
ゾロ「…遅せぇ」
『展望台で、泣いてたの…知ってた』
ゾロ「…は!?」
『さっきも…泣いてた、でしょ?』
ゾロ「…泣いてねぇ…」
『目、赤い』
ゾロ「…痒くて擦っただけだ」
『フフッ…そっか…寂しかった?』
ゾロ「…別に」
こんな会話をしながらでも、
手は固く繋がれたままなのだから、本当に彼は可愛い…
『こっち、向かないの?』
ゾロ「…うるせぇ」
『涙、拭って…あげるから』
ゾロ「…泣いてねぇ…!!」
『うん、そうだね』
ゆっくりと手を解き、彼の頬を触る
彼の顔を見ないように瞳は閉じ、
指先に伝ってくる温かい雫を親指で掬い上げる…
ゾロ「…俺はお前も…鷹の目も超えて、
世界一の剣豪になんだ…!勝ち逃げは許さねぇ…!」
『僕も、ゾロには…負けたくないかな…
だから、こうやって…戻って、来たんでしょ?』
ゾロ「当たり前だバカ…!!」
結局、僕の傷が回復するまで、
ゾロは僕の傍にいてくれた…
完治するまでは1ヶ月程かかり、
脚や腕のリハビリは痛くて苦しかったけど、
ゾロがいてくれたし、声をかけてくれたから
1ヶ月で治せた、チョッパーもびっくりしてた
それから、もう1つ変わったことがあった
『ゾロ〜?そろそろ離れてくれないと、
基礎トレが出来ないんだけど…』
ゾロ「後にしろ」
『僕、ぬいぐるみじゃないんだけど?』
ゾロ「知らねぇな」
サンジ「マリモてめぇ!!Aから離れろ!
Aがウザがってんのが分かんねぇのか!?」
ゾロ「こいつは俺のだ、どうしようと俺の勝手だ」
『喧嘩するなら巻き込まないで欲しい…』
あの日からゾロがずっと一緒にいる
結構何処に行くにも着いてくるし、
ゾロが何処に行くにも連れていかれるようになった
ナミやロビンにはニヤニヤ笑われるし、
サンジは前よりも更にゾロと喧嘩してる…
『ゾロ、離して
喧嘩なら2人でやって、ウソップのとこ行くから』
後ろから呼ばれる声も無視して避難する
ウソップ「おめぇも大変だな…」
『あの日からゾロの何かが外れたらしい
あ、ウソップ!それ手伝うよ』
ウソップ「お!サンキュ!にしてもおめぇ、
ゾロとサンジの間でよく耐えれんな…
あいつらの喧嘩仲裁出来んの、
ナミとAくらいだぜ?」
『耐えるも何も…あの2人、面白いでしょ?』
ウソップ「…」
47人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白銀幸成 | 作成日時:2020年3月25日 1時