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19話 ページ20
貴方side
ｱﾚｽ「君を捕まえる為にずっと監視してたから、
それくらいは分かるさ
ほら…自分の命と仲間の命…どっちが欲しい？」
緩やかに締め付けられていく首…
別に、仲間の為なら命なんて投げ出すさ
それを分かった上でコイツは、
引き換え条件に自分の所有物になれと言っている
僕には選択肢があるようで、進める道は1つ…
思考回路が止まっていくのが分かる
止まるな…待って…答えるな…やめろ…嫌だ…
急に、フッと首が解放され、空気が入ってくる
焦って一気に吸ったせいか、
埃っぽい地下牢の空気で思いっきりむせる
腹筋が恐ろしく痛み、意識が保たれる
自分の身体の痛みで起きてるとか…凄い残酷…
ｱﾚｽ「誰か来たみたいだな…
Aの仲間だったらどうしようかなぁ？」
『っ！！！！』
コイツが立ち上がったと分かった途端、
腹に突き刺さったソレ…
痛みでのたうち回りたいが生憎動けもしなくて、
その場でぐったりと首を折る
ｱﾚｽ「仲間が助けてくれるかなぁ？
それとも、Aが答えを出すのが先かな？」
『や…め…、っ』
腹からソレを抜くと遠ざかる気配
久しく聞いていなかった静寂の音に、
さすがに限界を超えた身体は耐えきれなくて、
僕の意識はそこで沈んでいった…
遠くから聞こえてくる
聞いたことのあるブーツの音と、
小さく響く刀同士がぶつかる音に
少し安心を覚えたのかもしれない
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年3月25日 1時
