1話 ページ2
A目線
「ぅ…こ、こは…」
確か昨日は家に帰りそのまま寝たはずだ。なのに目が覚めればよく分からない場所にいる。
拉致か?そう思ったが辺りを見回して俺の頭の中に1つの可能性がでてきた。
「あの偽物の月…殺戮の天使にもあったよな…それを踏まえるとこの部屋にも少し既視感がある…」
つまり、俺は殺戮の天使の世界にトリップしてしまったのではないか?
「とりあえずちょっと探索してみるか…」
そう言って立ち上がると俺は新しくひとつのことに気が付いた。
「ん?なんかいつもより目線が低い…」
そう思って下を見るともうひとつ驚くべきことが…
「む、胸がある…」
そう、男であるはずの俺の体に絶対男では無いであろう胸があった。
それに服も買った覚えがない、カバンもあった。
「カバンの中なんかあるかな…」
そう思いカバンを開いてみると、俺の今世の名前であろうものが書かれた紙が入っていた。
Aシルフィか…下の名前は前世と同じ…これはありがたいな…つまり、ダニー先生、推しに俺の名前を呼んでもらえるということ…!
まぁまだ殺戮の天使の世界だと決まった訳では無いが、ただこの部屋を見るに殺戮の天使の世界だと言うのはほぼ確実だろう。
それに自分の姿まで変わっているのだ。少なくとも俺の体では無いことは確かだ。
「ここでずっと考えても仕方ないな…」
そう思い俺は扉を開け、部屋を出た。
そして少し周りを見てみると案の定、壁に文字が書かれていた。
そしてその文字は何故か俺は読むことが出来た。日本語ではない。だが自然と頭に文字の内容が入ってくるのだ。
__君が一体誰で、何者なのか__
__自身で、確かめてみるべきである__
__本来の姿か、望む姿か__
__天使か、生贄か__
__己を知れば門は開かれる__
「やっぱり言葉もそのままだ…」
そう思いながら俺は扉を開け部屋に入った。
するとその部屋には謎の機械がひとつ。
「確か名前とかを聞かれるんだよな…?」
そう思っているとそれが動き出した。
カタカタッ
«貴方の名前は?»
『A シルフィ』
«年齢は?»
「ね、年齢?前世での名前でいいのか?」
そう思い前世での年齢を言った。
『17です。』
«何故ここにいるのですか?»
『わ、分かりません。家で寝て、気が付いたらここの椅子に座ってました…』
«今後どうしたいですか?»
「え、どう言ったらいいんだ…?」
ダニー先生に会いたいと正直に言う訳にも行かないだろう。
そう思い俺は
『分からない』そう答えた。
«記入終了»
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学生D(プロフ) - 梨夢(リム)さん» ありがとうございます!!頑張ります…!! (2022年7月31日 21時) (レス) id: 955607be6c (このIDを非表示/違反報告)
梨夢(リム) - 見てて楽しい…更新頑張ってください! (2022年7月30日 22時) (レス) id: 265c125c54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アズール信者 | 作成日時:2022年7月28日 2時