マフィアのおにいさま。 (ページ2)

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私はA。

歳は16歳です。

5年前のマフィア同士の抗争で親を亡くして以来

お兄様と暮らしています。

日々の日課はお兄様のテリトリーであるS街の治安を
守ることです。

マフィアって悪いことをする人達だと思ってましたか？

お兄様がボスになってからS街で、麻薬の密売や高額なショバ代を請求する人も減ってきています。

その功績のおかげで街の人々からもお兄様の評判は高いです。

心優しきボスとも言われてるんです。

「A、仕事が入った。うちの街の女性が隣街のマフィアに誘拐されている。探りにいくぞ。」

「わかりました！30秒で支度します！」

「気合いが入ってるな！しかし、そんな急がなくていいぞ。尻尾はもう掴んでいる。」

「さすがです！お兄様！」

「タツヤが潜入してくれてるおかげでもあるんだな」

タツヤさんはお兄様のファミリーの諜報担当の人。
やり手のスパイで変装が大得意なんです。

「タツヤさんからは何と情報がきていますか？」

「隣街で貴族に格安で売りつけているそうだ」

「まぁ、ひどい！！」

「許せねぇよな。人をなんだと思っているんだ！」

お兄様は怒りを露わにした。怒った姿も凛々しい。

「絶対に救いましょう！！そして隣街も我がファミリーのテリトリーにもするのです！」