消えない炎を愛してはいけない【炎炎ノ消防隊】

執着 ジョーカーside ページ7

隣で寝息をたてるA

白い肌に黒髪が散らばる姿は妖艶で同じ人間かすらも疑ってしまう
…第8か

正直、俺も真実を知るためとはいえAをあんな所へは送りたくない
知らないやつに体を触られるのも、瞳に移すのですら心底嫌だ

2人でここに住んで1年

Aをあそこから連れ出したあの日から、連れ出せなかった子供のことを思ってか毎日影で涙を流していた

その瞳に俺は映っていないのか
初めて出会った時から、俺はお前のその瞳に映りたくて仕方がなかった

俺を見てくれ、俺だけを見てくれ

印を付けたくて首筋にキスを落とした


『…ジョー、カー…？』

ジ「起こしたか？」

『んー…今、何時…』

ジ「まだ1時だ、寝てな」


んーとまた唸る
白い腕が首にのびる

『おいで』

引っ張られて飛び込むのはAの胸
甘い匂いが鼻腔を擽る
柔らかい手が俺の頭を撫でる

『ジョーカー、僕が第8に行っても会いに来てね

僕は君が好きだよ

君がいなくなると思うと寂しい』


それだけ言うとまた寝息を立て始めた
心臓がどくどくとやかましい
いつの間にか出られない程Aという沼にハマっていく

“君が好きだよ”

それは思慕だ

俺とお前の好きは違う

俺の愛は賎劣なんだ


劣情なんだ


ジ「…それでもお前は俺を愛しくれるんだろうなァ


死ぬほど愛してるぜ、A」




小さな寝息をたてる口にキスをした
触れるだけのキス

それでも伝わる熱の熱さが癖になる



瞳を閉じて考えることは



愛したお前を俺だけのものにする方法

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