悩み ページ6
下げられた頭がいちにいさん
あぁ困ったな、こんな事される程僕はいい人間でも強くもないのに
小さな少年すら守れない弱い僕がこの人達に何を差し出せると言うんだ
とにかく一旦頭を上げてもらいたい
『あー…お気持ちは理解しましたから、兎に角顔を上げてください
少し、時間を貰って良いでしょうか
僕としても戻れない理由もある…それに同居人に黙って出てきてしまったので急いで戻らないと行けない
明日また来るので今日は失礼してもよろしいかな』
“彼”は僕が勝手に動くと怒るんだよねぇ
顔を上げてくれた桜備殿は笑みを浮かべ、「お待ちしています」と敬礼をした
僕も敬礼で返し、日下部くんに案内をしてもらい第8を出た
まだ青かった空に夕暮れの茜色が混じっていた
『もうこんな時間か』
思っていたよりも第8の居地から僕の住む町はさほど遠くはなかった
ぬかった、まさか見つかるなんて思っていなかったな
口から煙を吐き出す
ふと煙草の匂いがしたと思えば、足が地面から浮いた
「帰ってきたら誰もいねぇしよォ…お前、今までどこに居たんだ？」
『いやぁ…ちょっと第8特殊消防隊まで…いてててて、ちょ、力が強いよ
ジョーカー』
ジ「勝手に動き回るお前が悪ィんだろ」
『ごめんごめん、ほら夕飯を作るから手伝ってくれよ』
ジ「…仕方ねぇな」
腹部に回っていた腕をゆっくりと解くジョーカー、話は聞いてくれるが如何せん早とちりなところがあるんだよな
この前なんて道を聞かれたから答えていただけなのに相手を殺さんばかりの勢いので突っかかってきたしな
ジ「…第8にってよぉ何しに行ってたんだ」
『んー…仲間になってくれないかって話だよ
第8は消防隊の内部調査をしているらしくてね、“元”大隊長の僕がいれば戦力面でも多少変わるだろうしね』
ジ「はははッおもしれぇなァ
良いじゃねぇか、入ったらよ」
驚いた
てっきり引き止めるかと思ったけれど
どうやら日下部くんと昨日あったらしい、いないと思ったら何をしているんだか…
『それでも…僕があそこに入れば必ず奴らも居場所をつきとめてくる
大切なものを、壊されるなんて…僕には我慢ならないんだよ
ジョーカー、君も僕のことならよく知っているだろう』
ジ「当たり前だろうが
それに、何時まで怯えてんだ？お前は充分に強ぇんだからよォ
彼奴らだってお前に守られるほど弱くはねぇだろうよ
安心しろ」
その言葉で僕の中にあった不安が全て消えたように思えた
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門神(プロフ) - 零さん» ありがとうございます！今後も頑張って行こうと思います!! (2020年5月28日 1時) (
レス) id: 170f584af4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続き楽しみしています！応援しています！ (2020年5月28日 1時) (レス) id: a6228b64bd (このIDを非表示/違反報告)
門神(プロフ) - 未羽さん» ありがとうございます！Twitterもフォローさせて頂きました！ (2020年5月25日 13時) (レス) id: 170f584af4 (このIDを非表示/違反報告)
未羽(プロフ) - 更新待ってます！！あとTwitterもフォローするので、うちのもフォローしてくれると嬉しいです！ (2020年5月25日 12時) (レス) id: c79f5e12a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：門神 | 作成日時：2020年5月23日 3時
