消えない炎を愛してはいけない【炎炎ノ消防隊】

交渉 ページ12

シンラくんが立ち向かう中、ようやくマッチボックスが到着した

桜「シンラ！A！

第5…？ここで何をやっている」

目を見張る大隊長
ここは第8の管轄だし、第5がいること自体確かにおかしなことだ


プ「今回の“焔ビト”ほど自我があるのも珍しい、このまま処理されるのも勿体ない

第5で確保させてもらう」


桜「少し勝手が過ぎませんか？」


プ「“焔ビト”化した時点で戸籍では死亡扱いとなり、鎮魂で死体も灰に還るのだ
ならば身体をそのまま預かっても問題ないと思うが？

それに…新設の第8にはまだ化学班もいないと聞く、せっかくの検体だ…第5が持ち帰り、調査した方が人体発火の謎を突き止めるための1歩になるだろう？」


新設の穴をうまく突いたねぇ…


桜「調査結果は我々にも共有してくださるんですよね？」

プ「もちろんだともっ」


嘘っぽい
独自で調べたことは周りに共有せず自分達だけのもの
そんなところは僕がいた頃から変わってない



桜「…行くぞ あとは第5に任せる」


森「しかし…チッ」


「だっせぇー第8の大隊長ってさぁー無能力のザコなんだろ？マジだっせェー」


その言葉でアーサーくんとシンラくんが掴みかかる
最近の若者は怖いものだね
しかし言葉には気を付けた方がいいと思うな


『無能力者でありながら耐性のない炎へと飛び込んでいく勇気は能力頼りの消防官以上だよ

例え君が能力者であろうが

君は大隊長には適わないよ
ま、所属一日目の僕が言った所で説得力は無いかもしれないけどね』


と言った瞬間その隊員は倒れる
マキくん…いいパンチだね
火縄中隊長もグッドサインしてるし


桜「まったくお前らは…

ありがとうな！」

ここはいい隊だ
大隊長が隊員から信頼されて、隊員も大隊長を信頼している

…僕は？
僕は隊員に信頼されていたのかな
今となっては分からないけど

プ「桜備よ、一消防士があまりしゃしゃり出て深みにはまると

火ではなくお前自身が消されるぞ」

桜「なるほど、俺を煙たがっている連中いるわけか…だが…


第8の炎はそう簡単に消せんぞ」




信頼を背負う背中はかっこいいなぁ

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