お隣のお兄さん

ごめんなさい ページ38

今日の夕食は美味しくない。


「あんた達喧嘩でもしたの？」


そりゃオンマもそう言うと思っていた。
いつもは食べると言うことより喋る夕食だったから、かなりうるさかったのが今ではこんなに静かだ。

「喧嘩してるわけじゃないよオンマ、心配しないで…？」


そういうデフィはオンマに心配かけないようにそう言っていた。

その時点でデフィの方が私より優しくていい子だということは分かっている。


だけど一度意地を張ってしまったらそれが気まずくなる…


「おやすみ」


私は誰にも聞こえないくらいの声で


デフィに向けて言った。




「おやすみA」






伝わるはずのないくらいの私の


「おやすみ」


に、いつものデフィからの


「おやすみA」




私はその後、涙をこらえながら



「ごめんなさい」



と言った。

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