甘党イエロー。 (ページ44)

今日:8 hit、昨日:23 hit、合計:251,038 hit

44 ページ44

照side

A「照は凄すぎるよ……」

その言葉に照れて彼女の方を見るのに時間がかかり、彼女に目を向けると大粒の涙が伝っていた。

「A？？どうしたの？？？やだった？？？」

咄嗟に強く抱きしめるとさらにボロボロ溢れてくるみたいで、落ち着くように何度も頭から背中までトントンと撫でていく。

「話せる……？」

A「照と私、……違いっ…すぎて……」

浅い呼吸をしながらそう告げられた。

自分が特別な仕事をしている自覚はもう何年も前から分かっていることで、普通の恋愛ってなんだよそう思っていた。

人の紹介でご飯行ったりすることしかなくて、一目惚れしてアタックするなんて漫画のような世界初めてで

どうしてもAとは離れたくないって心の底から思ってしまった。

「嫌になっちゃった？」

そう訪ねると彼女は横に首を振り、否定の素振りを見せる。

「なんで、泣いてんのか話せる？」

A「んっ……っ私は…照みたいに……夢とかなくて……ただ、フラフラと生きてきたの……だから…照の隣に立てるような……人間じゃない……」

グズりながらの彼女の声をゆっくりと聞く。

別に生き方なんて人それぞれなんだから、どちらかが寄り添う必要なんてないのに。

「俺がAの隣にたちたいのに、それはダメなの？」

A「へっ……？」

「Aに私の彼氏すごいのって言わせられるくらいの男になるから、俺のそばにいて欲しいな。」

Aに対して、2度目の告白をした。

「だめ？」

A「っ……ダメじゃない……」

「ありがとう」

そう言ってまた優しく抱きしめた。