甘党イエロー。 (ページ43)

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Aside

ライブ映像の中の照と、隣にいる照は全然ちがくて

「かっこいい……」

気がつけば、何度もそう口に出していた。

照「惚れた？」

「……うん」

かっこいいと口に出す度に、でしょ？？？と言わんばかりに顔を覗き込んでくる照

こんな凄い人が、恋人で良いんだろうか。

照「この曲とか、俺が振り付けしたやつ。」

「えっ、振り付けもするの？！」

照「かっこいいっしょ」

ふにゃふにゃに蕩けた笑顔でそう言われれば、画面の中にいる彼と比べてしまいギャップにやられる。

ガチデレである。

ご飯を食べ終わったのを確認されると、照の膝の上に座らされ、私の頭の上には照の顔がある。

かっこよすぎるライブ映像の中に映る照はとても活き活きしてて

甘いものを食べている時とは違うんだけど

楽しそうで、幸せそうだなと思った。

ファンに向かっての笑顔、カメラに向かっての笑顔

アイドルってこういう仕事してるんだ。

照「俺ら全然デビュー出来なくて、今年の頭にようやくデビュー出来たの。」

後輩たちがデビューしていく中、何度もやめようと思ったと話す彼の言葉はすごく重たくて

でも諦めなかった

諦めずに続けていたから、今の照がいるんだねって

凄いって言葉じゃ片付けられないほど凄くて

それと同時に私とは遠い存在なんだって改めて思った。

「照は凄すぎるよ……」

その言葉を発した頃には頬に大粒の涙が伝っていた。