【センラ】浮気されました。【あほの坂田。】

第10話　彼のことばかり ページ10

*


　「ん…、」









　目が覚めるとそこには見覚えのない天井







　あぁ、そっか。私、昨日さかたんの家に泊まってたのか……









　一緒に寝たんだっけ…と隣を見ると









　「あれ…」





　何故か隣にはさかたんはいなくて









　「………もう起きてるのかな…？」









　ベッドから降りて、乱れてしまったスウェット(さかたんから借りた)の身なりを直し、ボサボサの髪の毛を手ぐしで直しながら寝室を出る









・









　「あ、Aちゃん目覚めた？おはよっ」






　「…おはよ、さかたん」









　リビングでは、キッチンで朝食を準備しているさかたんがいた







　「昨日の夜はAちゃんが作ってくれたから、朝食は俺が作ろうかなって。言うてもトーストやけど。食べる？」






　「うん、食べたい！」






　「じゃあさき顔洗っておいで〜。」






　「はぁ〜い！」









　なんか新婚さんみたい……





　いや、私は千羅がいるんだ………。千羅が……。









　今頃何してるんだろ…ちゃんと朝ご飯食べてるかな？ちゃんと朝起きれたかな？









　暇さえあれば、考えてしまうのは千羅のことばかりで









・









　「はぁ……」





　洗面台の鏡に写る自分の顔を見て









　「………私、どうすればいいんだろ」






　自分に問いかける









　つらいから別れたい。けれど千羅くんのことは好き。忘れられない





　なんて自分勝手なんだろう









　自分に嫌気がさしてくる









・









　「A〜、顔洗ったらはよおいで〜。トースト冷めるで！」






　「う、うん！今行くー！」









　さかたんの声に我に返る









　ねぇ千羅、私ね、＿＿＿＿＿＿＿＿


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