12話 ページ17
数時間後…………
美咲 「ん…………」
どこだここは……。見知らぬ天井……
凛 「美咲ッ?気づいたのか…よかった…」
美咲 「凛…?ここは…?」
凛 「病院だ。お前倒れたんだ。喘息の発作で。」
美咲 「あ……そういえば……」
凛 「ここまでは俺が連れてきた。しばらくは安静だそうだ。
点滴してっから動くなよ?」
美咲 「あ…ほんとだ…凛ありがとう」
そうだ。ここは病院。発作で倒れたところを凛が
急いで連れてきてくれたらしい。
点滴もされている。
凛 「お前、朝から具合良くなかったのか?」
美咲 「あー…。そんなに悪い訳ではなかったんだけど……」
凛 「そうか。なんで言わなかった…?」
美咲 「発作が出ると思ってなくて…大丈夫だと思ったんだ。
いつもみたいに…………昔みたいに………」
そう。発作が軽くても重くてもいつも1人だった。
入院してもそうだった。
親なんて来たこともない。弟も。
たまたま聞きつけたハルや真琴はお見舞いに来てくれた。
だから大丈夫だと思ったんだ。
凛 「お前、昔からそうだったのか…?いつも…」
美咲 「そうだよ。昔から。いつもそうだったんだ。どれだけ発作が軽くても
重くてもいつも1人だった。入院したときもね」
凛 「そうだったのか…。でもハルたちと一緒だったときは言わなかったのか?」
美咲 「言わなかったよ。まぁ先生から聞いたみたいでバレたけどね。」
凛 「そうか…」
昔のことなんて思い出したくもなかった。
あんな嫌な記憶………
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作者名:遊玻 | 作成日時:2022年2月5日 20時