ツンデレカップル K・F

その唇に…[少] ページ47

fumaside









30m.20m.10m…と距離をつめても気づかない2人。5mくらいの距離にきても俺の存在に気づかずことは進んでいく









背の高さ、時々漏れる甘い声、体のフォルム、距離をつめるごとにAと一致していくその女性









俺以外触れたことのなかったその唇、どんなスイーツよりも甘い声。それを今俺は見物側へとまわってしまっているのはなぜ？









俺の浮気疑惑よりもひどい。見てるこっちにはお構い無し。結構心えぐられてるんですけど。









Aの頭の上で名前を呼ぶ。そうすればやっと気がつき挑発してくる見知らぬ男









風「何勝手に人の女に手だしてんだよ」









沸々燃えていた怒りがどんどん大きくなっていく感覚。知らなかったなんて口にするこの男、てかA言ってなかったわけ？









風「もう一生姿見せるな」









それだけ言い捨て、Aの腕を引き家へ向かう









20分できたこの道もAがしっかり歩けず帰りは40分以上かかった









歩きながら寝そうなAを連れて家に到着。玄関の扉を開けて俺が先にはいりAを待つ









入ってきたのと同時にドアをしめAの顔の横に腕をつく。世に言う壁ドン









ハイヒールをはいてるせいか、160cmしかない背が165cmぐらいまでありいつもと違う位置の顔









顔を近づければ鼻孔を強く刺激する知らない香水の匂い、グロスで色っぽい唇、頬に少しのったチークはお酒のせいで色の濃度を増している。









さっきまで知らない男が口づけしていた唇に上書きするような深いキスをする









元々トロンとしていた目はこれ以上ないくらいとろけている。









どうせ酔いが覚めることはなさそうだし、自他共に認める記憶力で今日のことは忘れなそうだから問い詰めるのは明日









首にキスマークをつければさっき路上で聞いた甘い声









いつもは１番にAのことを考えるが今日はそんな余裕などない









今夜の俺はきっと狼を通り越してしまう

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