最高の彼氏と最高の彼女 ページ26
そのまま二人でマンションに入って、Aん家のドアの前まで来た。
「ちょっと、待ってね。すぐ開けるから…」
Aは、鞄の中をゴソゴソ探ってて、鍵を出したと同時に何かが地面に落ちた。
チャリン
雅「何か落ちたよー。」
俺は、しゃがんでそれを取った。
見覚えのあるキーホルダーが付いてる鍵だった。。
あれ？これって…どっかで見た事ある…
どこでだっけ？
最近見た事あるんだよなー。
あっ、この前楽屋で、翔ちゃんが、このキーホルダーめっちゃ可愛いじゃんどこで売ってるの？ってニノと話してたやつだ。
あれってニノの鍵だったよな。
ニノと同じ……
俺は、Aにその鍵を手渡した。
「あっ、ありがと。」
雅「鍵、二つあんの？」
「あっ、これは、前の鍵。無くしたと思って鍵変えたら、出てきたの。」
雅「そうなんだっ。」
偶然かっ。
「入って。」
雅「うん。お邪魔しまーす。」
「はーい。」
見慣れた玄関に入って、居間までAの後ろを付いていった。
雅「本当、大丈夫？」
「うん。」
雅「でも、まだ超涙目だよ。 」
「…大丈夫っ。ごめんね？折角みんなで集まれたのに。」
雅「それは、大丈夫っ。いつでも飲めるメンバーだからさっ。まぁーー本心を言っちゃうと、俺がAを送りたかっただけなんだけど(笑)」
「まぁくんは、いつも優しいね？」
雅「Aにだけねっ(笑)」
「そんな事ないってー。」
雅「昔に、もっと優しくしといたら良かったね？」
「む…かし？」
雅「そう、昔っ。昔にもっと優しくしてればさー、今頃Aと結婚してたかもな？」
「結婚って(笑)昔も、充分優しかったよ？」
雅「そう？もう初めてすることが一杯で、一杯一杯になっちゃてて…今、ドラマしてるでしょ？」
「う…ん。」
雅「正直、一杯一杯なの。でもさー、今なら隙間を見つけてやりたい事も出来る余裕が出てきたんだよね？」
「まぁくんも大人になったね？(笑)」
雅「もう、32だからね？(笑)」
雅「やれば、出来るんだって高校生の俺に言ってやりたいよ。」
「ﾌﾌﾌ(笑)」
雅「ごめんなー折角の青春真っ只中だったのに…あんま良い思い出作ってやれなくて。」
「良い思い出ばっかだよ？」
雅「ほーーんと？」
「うん♪今まで生きてきて最高の彼氏だったよ？」
雅「俺もっ。最高の彼女だった。」
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作者名：yuri
| 作成日時：2015年5月14日 13時
