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北斗「俺たちはね、簡単に言えば殺し屋。」
北斗さんの言葉に、思わず背筋がピシッと伸びる。
北斗「でも、普通の殺し屋じゃないんだよね…難しいけど、まあ、悪事を働かせる闇組織を殺していく仕事。勿論、警察からも追われてる。要は、犯罪者を殺す犯罪者だね。」
笑顔で言う北斗さん。
黙って話を聞く。
北斗「俺は、高地みたいに銃とか刃物とかで殺すんじゃなくて、その組織の情報とか機密データとかを盗んで売ったり、警察に流したりしてる。」
「…追われてる、警察に流すんですか?」
北斗「犯罪者を撲滅させるのは、殺しだけじゃないからね。」
消毒を終えると、包帯を丁寧な手つきで巻く。
北斗「ま、でも俺も人を殺したことは何度もあるよ。前は高地みたいに普通に殺ってたし。ただ、データの方が金になるって言うのもある。俺たちも商売でやってるわけだし。」
「……そう、なんですね。」
北斗「…俺たちのこと、怖くなった?」
冗談混じりに、北斗さんが聞く。
「……いいえ。……カッコいいなって思いました」
私はそういうと、北斗さんに向かって微笑んで見せた。
北斗さんは驚いたような顔をしたが、笑って、「そっか」といった。
「…あの、」
北斗「ん?何?」
「……さっき、俺たちって言いましたよね…。ジェシーさんや優吾さんの他にも、お仲間さんがいらっしゃるんですか…?」
私の問いに、北斗さんは笑って頷いた。
北斗「いるよ。俺たち3人のほかに、もう3人いる。俺たちは、それぞれバラバラの担当で仕事をしていて、月に何回か集まってるんだ。」
「……?」
北斗「あ、分かりやすく言うとね、俺はデータ・機密担当…要はハッカーだね。高地とジェシーともう1人いるんだけど、そいつらは、言い方雑だけど武力担当。で、1人は薬学担当で、もう1人はなんでも担当。そいつはスナイパーとか、スパイ要員だったりとか、情報収集だったりとか。色んな担当を手伝ってる。」
「……そうなんですね。」
北斗「うん。俺たちは、しっかりとした拠点をつくってないんだ。だから、常に皆バラバラに動いてる。高地は、このキャンピングカーを拠点として動いてる、みたいなね。」
「……皆さん、仲はいいんですか?」
北斗「めっちゃ仲良しだよ。皆お互いを信頼してて。最高の仲間。」
北斗さんは、誇らしげに語った。
そんな北斗さんを見て、心のどこかで羨ましいと思っていた。
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すのうHIINA - ななもちさん» ありがとうございます!!チェックして頂けてるなんて光栄です!!「悪女」も見て頂けてとても嬉しいです!!ぜひ、これからもよろしくお願いします!!コメントありがとうございます!よろしければ、またコメントお願いします! (2023年1月15日 22時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
ななもち - いつもすのうさんの作品読ませて頂いてます!とても、面白いです。これからも頑張ってください!ちなみに、私の推し作品は「悪女には裏と表があるらしい」とこの作品です!投稿頑張ってください! (2023年1月15日 21時) (レス) @page8 id: f3515f8922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すのうHIINA | 作成日時:2023年1月14日 19時