次期社長とその秘書その65 ページ30
「なー、葵……失礼したな」
『待って薬研、違うよ薬研、行かないで薬研』
「お邪魔しました」
『違うって！！』
ノックせず、突如入ってきた薬研は
目の当たりにした
……私が押し倒され、顔真っ赤な一期さんを
誤解だよ、違うって、早く弁解しろよ一兄だろ
チラリと見れば弟に見られたショックでしんでいる、心がしんでいる一期さん
『取り敢えず、私帰るから！！』
空気に耐えられなくなった私は
その場から逃げ出すことを選んだ
が、
裾を捕まれる
薬研は秒で退散した
本当一瞬、極かよ
「行かないで、ください」
吹っ切れたのか急に甘えん坊になる一期さんに
謎にどきってしてしまう
なるほどこれが、ギャップ萌え
そんなことを考えていると整った顔が近付いてきた
遂にかと覚悟を決めて、
ぎゅっと目をつむった
ぽすっ、
ぽす……？
一期さん、まじか
ここでも王道か
……
『こういうときに都合よく寝れるのかよ！！』
何故だよ！？
本当、こんなのあるわけないじゃーんと思ってたんだけど！？
めちゃくちゃ馬鹿にしてたけど！？
『……、帰ろう』
もう暗くなるし、みつにいも心配するだろう
貞ちゃんで癒されたいし
こうして、一気に冷静になった私は粟田口家をあとにした
＿＿
「おっかえりー！！」
『貞ちゃん！！』
「葵！！」
ぎゅーっっ！！と抱き締めた
何て言うかフィーリングだよね
抱き締める空気だった
「一応彼氏持ちなんだから〜」
『貞ちゃんは別枠でしょ』
みつにいに言われ、そう答えると
真顔で言わないのっ、と苦笑いされた
貞ちゃんは複雑な顔をしていたのはよくわからないけど、ぎゅーっってすればいいよね
可愛いし
「一期さんとはさいきんどうなの？」
『は、はぁ！？な、なんもないよ』
さっきのことを思い出して思わず声が裏返ってしまう。自分から頬にキスとか…言えるわけない
私の言葉に、みつにいは驚いたようにすこし目を大きくしてから、ふわりと優しげにわらった
「……ふふ、青春だね」
『もう二十代だよ！！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 464人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
「夕霧」(プロフ) - えみさん» コメントありがとうございます！続き頑張ります！ (2017年5月23日 21時) (
レス) id: c5d4c961eb (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 一期さんの、今の心境がとても気になるところですね！ 続き楽しみにしてます！ 更新頑張ってください。 (2017年5月23日 0時) (レス) id: 6dbbb4e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
「夕霧」(プロフ) - かれーるーさん» 多分『貴方にとって私は何か、私にとって貴方は何か』と書きたかったのでしょうね....。思いっきりミスです、ご報告ありがとうございました (2017年3月19日 9時) (レス) id: c219ab92cb (このIDを非表示/違反報告)
かれーるー(プロフ) - 46話の『貴方は私にとって何か、私にとって貴方は何か』の部分についてなんですが、意味同じ…ですよね？(笑)あと、いつも楽しく読ませてもらってます、ありがとうございます (2017年3月16日 2時) (レス) id: 78b47361d2 (このIDを非表示/違反報告)
「夕霧」(プロフ) - unlearnさん» コメントありがとうございます！！返信すごく遅れてしまい本当に申し訳ないです、受験頑張ります！！ (2017年3月7日 20時) (レス) id: c219ab92cb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：「夕霧」 x他1人 | 作成日時：2016年12月18日 9時
