長男を嫉妬させたい【続編】【竈門炭治郎】【現パロ】

25.視線が痛い ページ25

無一郎くんが映画がみたいと言うので着いてきたが…。




うん、着いてきたはいいがこれは聞いていない！





『あの、これホラーですよ？ホラーなんですよ？？？？』





時｢2回言わなくても分かってますよ｣






『無理！！私怖いのダメなの〜』




私は幽霊が苦手だ。だって怖いじゃん(単純)




殆どの映像が作り物だと分かっているホラーな番組でさえ苦手なのに、大画面で怖いのを見るなんてたまったもんじゃない。




私が嫌だと唸っている間にも、無一郎くんはチケットとドリンクを持って




時｢さ、行こう｣




もうこれは嫌ですとは言えない状況だった。




席に着き、暫くしているとシアター全体が暗くなり、それでもまだ予告編が流れている途中だった。




パタパタと音がして、無一郎君を挟んだ横に誰かが座る音がする。




それと同時に、無一郎くんが何かボソボソ言ってた気がしたけど予告編などの音で聞こえなかった。





すると、ふっとこっちを向いて




時｢怖かったら僕の手でも腕でも掴んでるといいですよ｣





と言ってくれた。




シアター全体には不気味な空気が漂い、音楽もズーンと重たくなっていった瞬間。




映画の中で主人公の目の前に恐ろしい形相の幽霊が。




『ひっ…』




思わず情けない悲鳴が出てしまい、考える暇もなく無一郎くんの手をぎゅっと握っていた。




そこから最後まで怖いシーンは途切れ途切れで出てくるのでずっと握ったまま。




あれ、でもどうしたんだろう。




なんか、視線を感じる。




それも、穴があきそうなほどジリジリと。

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