長男を振り向かせたい【竈門炭治郎】【現パロ】

４３．行きたい所がある ページ43

『炭治郎さん、助かりました。ありがとうございます』




お礼を言って離れようとするが、ガッチリホールドされて身動きがとれない。




『あ、あの、炭治郎さん？』




すると、ようやく口を開いた。




竈｢ごめん。俺が1人にしたせいで怖い思いをさせた｣




そんな…。別に炭治郎さんのせいじゃないのに。むしろあそこまで酔っ払ってしまった自分が悪いのに。




私は首を横に振り、




『そんな事ないです。確かに怖かったし気持ち悪かったけど、炭治郎さんが助けにきてくれたので安心しました』




これは本音。




連れていかれそうになったとき、真っ先に助けてほしいと願ったのは他でもない炭治郎さんに、だった。




竈｢そっか…。そう言ってもらえて良かったよ。…で、さ。もう少し大丈夫そうなら行きたい所があるんだけど、いい？｣




そう言えば、飲み会の後2人で会えないかって話があったなと思い出した。




だいぶ酔いも覚めてきたし、歩けそうなのでコクリと頷くと、炭治郎さんはニッコリと笑った。




竈｢よかった。ちょっと距離があるし、2人ともお酒が入ってるからタクシーで移動しよう｣




そう言って自身のポケットからスマホを取り出し、タクシーを呼んでいた。

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