6年越しの恋の行方【3】 (ページ6)

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優に出会って4回目の冬が来た。

それは元カレと別れて4回目の冬が来たと言うことだ。

元カレである颯は、中学生の時

塾で出会った。

中学生になったばかりの私からしたら

高校生の颯はすごく大人に見えて

付き合うまで時間は必要なかった。

お付き合いするのも

デートするのも

キスをしたのも

初めては全部颯だった。

そう。浮気されたのもはじめては颯

卒業間近のそんな時だった。

颯から返信が来なくて連絡がつかなかった。

大翔にも聞いたけど返信ないって

なんかあったのかな？

心配だった。

熱とかで倒れてたりしない？

持っていた合鍵を使って玄関のドアを開けた。

『颯いるー？』

目の前には男と女がベッドに横たわる

投げ散らかしてある洋服を見れば

容易に想像できる。

颯「A？！なんで？！」

『ごめんなさい』

なんで私が謝ってるんだろう。

玄関に合鍵を置いて部屋を出た。

追いかけてくれるかな。

なんて

馬鹿みたい。

颯は追っかけても来なかった。

数日後、私の家にあった荷物を

大翔経由でわたした。

その数日後、大翔経由で彼の家にあった

私の荷物が帰ってきた。

『颯なんか言ってた？』

大翔「とくに」

『そっか』

大翔「ちゃんと話さなくていいのか」

『うん。言い訳聞きたくない、でも言い訳されないのも辛い』

大翔「うん」

『向こうもわかってると思うけど別れようっていってて』

大翔「わかった」

『あと、幸せだった。ありがとうって。ごめんねこんなこと』

大翔「自分で伝えろよ」

『いいの。会うと許せないのに許しちゃうから』

そうして終わった彼と関係

4年の月日が過ぎた今でもやっぱり思い出すんだ。

トラウマのように

玄関を開けたときのあの光景が。

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