6年越しの恋の行方【3】 (ページ35)

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おまけ2 ページ35

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Aside

検査の結果異常はなく

いつ目を覚ましてもおかしくないのに起きなくて

1ヶ月半頃ちょうど帰る時に目を覚ました。

それから会いに行くのをやめた。

起きてる彼に会うことが怖くてまた逃げていた。

大翔に連れられてやっと会いに行くと

より戻そうと言われた。

正直いまさら？とも思ったけど

あの時とどこか違う彼をちょっと知りたいと

思ってる自分がいた。

リハビリを頑張る彼を応援したい気持ちはある

でもあの時のあの日々のドキドキは全くない。

入院から半年やっと退院できた。

今まで通りの生活はむずかしいけど

ちょっとずつ戻ってきてるみたい

でもバイクにはもう乗れない。

今まで乗っていたものは

とっくに廃車になっているようで

から元気って感じ。

颯と付き合っていた頃のバイク友達とも

疎遠になっていたけど

ひさしぶりに再開してご飯食べに行った。

8ヶ月くらい経過した時。

週に何度か会ってる私たち。

でももう終わりにする。

『颯、ちょっといい？』

颯「なに？改まって」

『今日で会うのはもうやめよう』

颯「なんで？」

『颯のこともう好きじゃないし、より戻せない』

颯「俺がこんな体だから？」

『違うよ』

そんなことよりもずっと前に私たち終わってたのに

颯はそれを捻じ曲げようとしていただけだ。

颯の浮気について何も言われてない。

まるでなかったみたいにあの時幸せだったよなって

幸せな時だけ切り抜いていつも思い出話してくる。

それも心底嫌だった。

でもそれより気づいたのは

ずっと私の心の中にいるのは優だということ。

彼を思うだけで穏やかな時間が流れる

許されるなら私はもう一度あの場所に。

『好きな人がいる』

颯「は？」

『ずっと好きな人がいるの』

颯「何言ってんのお前」

『颯が事故に遭う前からずっとその人が…』

颯「じゃーなんできたんだよ。」

『ちゃんとお別れ言いたくて』

颯「なんだよそれ…A…俺お前じゃなきゃ…」

『じゃーなんであの時浮気したの？
　なんで追いかけてこなかったの？』

『ありがとう。バイバイ』

私を呼ぶ彼を置いてただ前を向いて歩く。

もう振り返らない。

もう戻らない。

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