bitter chocolate【SUGA】 ページ5
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「……」
「……」
学生時代から付き合っている彼、ミンユンギ
最近、少しの事で意見が衝突して、言い合いになって
今みたいに、気まずい空気から抜け出せないって事がしょっちゅう起きる
交際期間4年目で気付いたけど
私達、かなり気が合わない
お互い好みのタイプは真逆
音楽もセンスも物の価値観も
何もかも彼とはかけ離れている
じゃあ何で付き合ったのかって。
4年も前のことは中々思い出せない
若気の至り？ってやつ？
なんかいいムードになってノリでどっちかが告ったんだっけ
何でこんなに長く続いてんだろーって
今は痛いくらいに眩しく感じる電球を見上げながら考えた
「……A」
「なに？」
「俺達もう、別れていいと思う」
急に放たれたその言葉に
特に何の感情も持たなかった
私も同じこと考えてたって
こういう時だけ気が合う
じゃあねの言葉1つも言わず部屋を出る私
外は生憎の土砂降りだった
傘も雨具もない。この際全部吹っ切れて濡れよう
急ぐことも無くとぼとぼと家路を歩く
顔が濡れて、泣いているのかも分からない
ただ、4年も過ごした彼との別れは
こんなにも一瞬で、儚くて、あっさりしているんだなぁと
本当に、本当に本当に少しだけ未練が残った
続く
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作者名：。高嶺 | 作成日時：2019年2月15日 20時
