第三話 知ってはいけない物 ページ5
鴎外様は怖いくらい美しい笑みで私の瞳を見ていました。
鴎外様はだんだん私に近づくと、しゃがみこみ私の顔を覗きこみました。
『鴎外様……？』
先程の低い声が忘れられず、身体が震えてしまう。鴎外様は笑みとは打って変り、全くの無表情になりました。
森「何をそんなに怯えているんだい？」
鴎外様は私の頬をつぅ…と撫でました。
鴎外様がよくやる事です。
なのに私はそれだけでもビクッと身体が跳ねてしまいました。
『鴎外様……やめて、下さい』
鴎外様の瞳が怖い。
私の知らない鴎外様。
優しい鴎外様はいない…？
「エリスちゃん」
私の顔を見たまま、鴎外様はエリスちゃんに話しかけます。
森「ラプンツェルも眠り姫も、全て閉じ込められて終わってしまうよね？」
エリス「え、ええ！当たり前よ！」
エリスちゃんは必死に首を縦に振っています。
鴎外様はほらねと漸く笑いました。
「エリスちゃんの勘違いだよ。
Aちゃんが言っている事が正しいから安心しなさい。」
『わ、分かりました』
私がそう言うと鴎外様は満足そうに頷くと私の頬を離してくれました。
やっと息が附けます。
「じゃあ、私は戻ってるわね。
バイバイA！」
『あ…はい！バイバイエリスちゃん』
元気よく手を振ってエリスちゃんは部屋から出ていきました。
……鴎外様は出ていこうとしません。
「あの、鴎外様？
どうされたのですか？」
「ん、あぁ。忘れていたよ
これをAちゃんに着てもらおうと思っていたのだよ。
あ！エリスちゃんにお洋服渡すの忘れた……」
すっかり元通りの鴎外様になりました。
内心とってもほっとしています(´-д-｀)
『わあ！鴎外様、とても可愛いです！
このフリルとか特に！』
鴎外様は私の前にフリフリのお洋服を出しました。とても可愛くて、お人形のお洋服みたいです！
「さあ、着てみてくれ給え」
「はぁい！」
鴎外様は私の前のボタンをプチプチと外し始める。
私は手についているリボンや首元についているリボンを解き始める。
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リーフ - 超大好きです！！！更新頑張ってください！！ (2022年1月12日 15時) (
レス) @page13 id: 3fbf61d899 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこをちょこっと。 - 無理をせずに、更新頑張って下さい！之からも応援しています！ (2020年10月4日 18時) (レス) id: 5c5bcab0c3 (このIDを非表示/違反報告)
Eva - 更新待ってます^^* (2019年7月20日 6時) (レス) id: a1f2b3bb01 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ - 面白いお話をありがとうございます！細かい事を言わせていただくと、エピローグではなくてプロローグだと思うのですが…あえてそうしているなら気にしないでくださいね。これからも更新がんばってください! (2019年7月17日 14時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
黒兎紅葉 - 面白いです！ヤンデレ最高！ (2019年7月16日 23時) (レス) id: a3ddba6e2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2019年6月23日 23時
