第四話 芥川龍之介 ページ20
中の警備は手薄……
以前までは黒服が溢れていたのに……。
異様なまでに響く廊下の足音にも注意を払いながら首領……森鴎外の部屋へと迷わず進む。
もし監視カメラがあるとしても顔まではわからないだろう。
こーいう時のフードはとても楽だ。
「……あ」
一人、見つけた。知り合いを
「芥川龍之介」
少し離れたところで金髪の女性と話している。
まだ此方には気づいていない様子だ。
「芥川くんは、あの時点でもう強かったから六年たってまた強くなったのかしら。
─何方にせよ、邪魔は先に排除するべきよね」
私は片手を前に出し、ボソリと呟く。
「異能力…【止まぬ雨】」
私の後ろで異能である龍の形をした水が造られていく。
「──行きなさい」
私がそういえば異能は有り得ないスピードで、
芥川くんの背中を狙い──
芥川「っ!?!?うっっ!!」
突然の後ろからの攻撃、いくら芥川くんでも反応は遅れる。
吹き飛ばされた勢いで芥川くんは壁に勢いよくぶつかる。
壁が少し崩れた。
??「先輩!!??」
金髪の女性は叫ぶと、異能が現れた方を向く。
けれどもうそこに私はいない。
??「っ─どこへっ!」
銃を構え、辺りを見回す。
そう、私の姿は何処にもない。
「捕まえた」
何の前ぶりもなく彼女の背後にあらわれる。
女性は目を見開き現れた私を見つめる。
??「なっ──」
「ごめんね。貴方がポートマフィアにいたばかりに───」
彼女の首を掴み、力を込める。
??「ぐっ……ぅう」
苦しそうに藻掻く彼女
私の手を必死に振りほどこうとする手は私が異能で固定した。
「ふふ……あの世でわたしを憎んでちょうだい」
貴方は唯巻き込まれた不運な人に過ぎないから
そう思ったその時
「異能力【羅生門】!!!」
その声が聞こえたと同時に私の腹は黒に布に貫かれていた。
「………あら」
私はスルッと彼女の首から手を離し、顔だけ芥川くんに向ける。
血がぽたぽたと流れる。
でも
「無駄なの」
羅生門が抜かれた瞬間、私の腹は水が集まり腹に吸収されてすっかり元通りだ。
「なっ───」
不意をつかれた声を芥川くんは出す。
「………次はこっちの番」
私がパチンと手を鳴らせば、異能の龍は2つ、3つ4つと分裂していく。
それも大きさは変わらない。
大きいまま。
「覚悟してね」
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水無月(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - レイさん» わっ!ありがとうございます……!めちゃくちゃ嬉しい! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - すごく面白いです!更新待ってます! (2019年7月5日 21時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 続きが凄く気になります!体調に気をつけて、作者さんのペースで更新頑張ってください! (2019年7月5日 7時) (レス) id: ff621c54c8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - "(ノ*>∀<)ノありがとうごさまいます!すっごく嬉しいです!続き待っててくださーい! (2019年6月27日 18時) (レス) id: 451a5f317f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月 | 作成日時:2019年5月31日 21時