ep：3 ページ3
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「私の両親、個性婚なんです。
でも私に発現したのは、両親どちらの要素も持ってい上に、戦闘に使えない個性。だから、小さい時からずっと失敗作って言われ続けました。
それなのに去年の春、親が急に雄英のヒーロー科に行けなんて言い出して。私は必死で頑張ったけど、失敗作が受かるはずないじゃないですか。
失敗作にはなんの期待もしてなかったくせに、いざ落ちたら、努力不足、出来損ないって。
そのとき、なんで必死で頑張ってたんだろうって思ったんです。
別に私の意思で雄英を志望したわけでもないし。
そう考えたら、行く気が失せました」
一気に話しすぎたな…と思って、恐る恐る先生の方を向くと、先生は真剣な目で私の話を聞いてくれていた。
「なるほどな」
「……私だって、心のどこかでヒーローに憧れてたから、親から言われた無理な受験も頑張れたんです。でも…こんな個性じゃ…」
やば、泣きそう
私も誰かに、話聞いてほしかったのかな
「お前の個性、見せてみろ」
「…没個性ですよ」
「いいから」
私は渋々わかりました、と言うと、向かいに座っている先生に手を差し出した。
突然差し出された私の手を不思議そうに見つめる。
手、繋いでください。先生は素直に従ってくれた。
全身の力を、先生の手に注ぎ込むイメージを作る。
「…！」
「わかります？」
「あぁ。体が軽くなった」
「私の個性“サポート”は、相手の心身の状態を向上させる事ができるんです」
「というと？」
「個性の威力を強化させたり、体力を回復させたり、精神を安定させたりできます」
「それは対象に触れねえと、発動できないっつうことか」
「そうです！で、触れ方によって強化段階が変わって、手を握るよりハグをする、ハグをするよりキスをする、キスをするより…」
興味深そうな先生の様子が嬉しくて、つい余計なことまで言ってしまったことに少し恥ずかしくなる。
「まぁハグより上なんて未経験だし、どれくらいの効果があるのかはわかりませんけど」と冗談ぽく笑った。
その直後、無機質なチャイムの音が鳴り響く。
先生が「悪い、これから授業なんだ」と立ち上がった。
「じゃあ帰ってもいいですか？」私もカバンを持って立ち上がると、先生は顔色ひとつ変えずに淡々と「帰らせねえよ」と、私の腕を掴む。
「えっ、今日うちの担任いないんですよね？帰ってよくないですか？」
「今日は俺と行動してもらう」
「えっ」
えええー…
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くるくる天パ(プロフ) - 続き気になります！！いつでも待ってます！ (2021年8月22日 16時) (
レス) id: a9d2b1df51 (このIDを非表示/違反報告)
ユキヒメ - 続き気になるやつやー！続きお願いしまっす！！あと優しい相澤先生がヤバイ、、！ (2021年6月9日 17時) (レス) id: c9040eec38 (このIDを非表示/違反報告)
エマ - とても面白かったです！続きを早く読みたいです。楽しみに待ってます！ (2020年9月6日 22時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
ペンキ屋(プロフ) - 面白い！相澤先生の優しさが伝わってきます。続きがきになる…更新楽しみにしてます〜。 (2019年6月7日 1時) (レス) id: 6685446620 (このIDを非表示/違反報告)
三条つかさ(プロフ) - すっごく面白いです！文才があるのですごく読みやすいです！更新がんばってください！！気長に待ってます！ (2018年5月29日 9時) (レス) id: 7ed1c475b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：谷瀬 | 作成日時：2018年4月2日 10時
