One Way Love (ページ20)

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臣side ページ20

鼻歌が聞こえてきた

なんだ風呂か、、、

『広臣起きた？
Tシャツ借りたよー』

ソファに腰掛けて
聖奈の行動を何一つ見逃さないように
見ていた

『眠いならまだ寝てて良いよー』

「あ、うん、、」

『寝起きは相変わらずボーっとしてるんだね』

笑顔を見てるとこっちまで
顔が緩む
やっぱり俺は、、聖奈が好きなんだ

「聖奈こっち来てここに座って」

『分かった』

「髪乾かしてやるよ」

『え？昔みたいに？』

昔みたいになんて言うなよ

ドライヤーを持ってきて
ソファに座って
下に座っている聖奈の長い髪を
乾かした

同じシャンプーの匂い

『広臣、、？相変わらず上手だね
眠いのにごめんね』

「別に、、こっち向いて」

『前よりに綺麗になったな！』

「そうかな？」

『自信に満ち溢れてる』

「自信がなきゃ向こうでやっていけないから」

そう言うと少し悲しそうに笑った

思わず抱きしめた

『広臣苦しいよ、、』

ずっとずっと時間が止まれば良いのに

「無理すんなよ」

頭を撫でてまた抱きしめた

『うん、、』

こんな小さな体でどれだけの事を一人で
耐えてきたのか

「俺やっぱりまだ聖奈の事好きなんだ
聖奈は？俺のことまだ好き？」

電話だ、、、

『あ、私だ、、ごめんね』

俺の腕から離れてしまった

『仕事行かなくちゃ！ごめんね、、』

「そっか、、」

『LINE送るから登録してね』

「分かった」

聖奈は俺の顔も見ずに出て行ってしまった

俺のことなんてもう昔のことか、、、