怖い ページ6
貴「な、何故それを知っているんですか…?」
私の声は震えていた。それほど急変した彼が怖かったのだろう。
不思議で、不安で仕方がない。
相沢先生を疑うつもりは更々ない。だけど、怖かった。
彼が怖くて、私は距離を取る為後ろに下がった。
相「どうして離れるんです?さっきまで楽しそうに話してたじゃないですか」
貴「どうしちゃったんですか、先生…。いつもと全然違う…」
相「普段からこんなんですけど。まぁA先生とこんな所で二人きりというのもあり、興奮してるのかもしれませんね」
戸惑いを隠せない私に、相沢先生がどんどん近づいてくる。
恐怖で私は逃げようと背を向けた。でも、
相「おっと。逃がしませんよ?」
すぐに相沢先生に腕を掴まれ、そのまま塀に押し付けられた。
貴「痛っ…」
相「ねぇ、Aせんせ?生徒から告白されるなんて、何してるんですか?無防備にも程がありますよぉ」
私が痛がるのなんか関係なく、目の前の彼は言葉を紡いでいく。
相「しかも、何故断らなかったんです?あんな草食系の代表みたい生徒の告白なんて、きっぱり断れば良かったじゃないですか。きっとつきまとってきますよ」
それまで怯えていた私だが、その相沢先生の言葉には流石にイラっとして、口を開いた。
貴「…私は、彼のことも知らないで断りたくなかったんです。生徒のことを悪く言うのは、先生としてどうなんですか…」
相「…僕に口ごたえするんです?先生は今どんな状況に置かれてるのかもわからないのですか?」
貴「…何するつもりなんですか」
自分なりに、ちゃんと言い返したつもりだった。けど、口から出たのは、みっともない震えた声。
やっぱり怖い。今迄信頼し続けてきた人が、怖い。
相「生徒に告白はされるし、それにちゃんと断りもしないし、僕に口ごたえはするし…、どうなっても知りませんよ」
そう言って彼は、片手を私の首元に持ってきたかと思うと、器用に胸元のリボンを外した。
貴「やっ…何するんです…!」
相「あなたがわるいんですよ」
顔を上げた彼は、1mmも笑っていなかった。
貴「やめてください!!だ、誰か…っ!!」
相「誰も来ませんよ、きっと」
彼は私のシャツの第1、2ボタンを外し、無表情でそう言った。
無意識に涙が出てきた。
怖い。
そんな思いが体中を駆け巡り、足が、手が震える。
「何をしてんだよ、お前は」
そんな中、一人の声が私の耳に届いた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
101人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうさ.(プロフ) - サカモトさんさん» ありがとうございます。最高だとか素晴らしいとか、私にはもったいないお言葉です……とても嬉しいです。読んでいただき、ありがとうございました! (2016年5月9日 5時) (レス) id: ef5ff43dfd (このIDを非表示/違反報告)
サカモトさん(プロフ) - おもしろかったです!この満足感…本当に最高でした!大阪弁ほんと最高でした!素晴らしい作品、本当にありがとうございました! (2016年5月8日 23時) (レス) id: acea11730d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうさ.(プロフ) - あさりさん» わぁありがとうございます! 私も結構楽しく書いてたので寂しい感じです。湯豆腐って、正直多くないですよねぇ。自給自足辛い。兎に角ここまで読んでいただきありがとうございました! (2015年8月31日 21時) (レス) id: ef5ff43dfd (このIDを非表示/違反報告)
あさり - お疲れ様でした 何だな悲しいですw湯豆腐さんの小説は少なかったので嬉しかったです! (2015年8月31日 20時) (レス) id: 027cd46eee (このIDを非表示/違反報告)
ゆうさ.(プロフ) - AENさん» ありがとうございます!楽しめたなら良かったです……!受験頑張ります!ここまで読んでいただきありがとうございました! (2015年8月25日 17時) (レス) id: ef5ff43dfd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆうさ. | 作成日時:2015年5月29日 22時