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今度は私から、と剣を振りかざそうとするが、先に少年の、少し上からの蹴りをくらいそうになり防御の姿勢をとる。

少年はその剣を足場に空中を半回転し、刻晴から身体の表が見えなくなったかと思えば

「…急々如律令」

ボソッと声を発した。

「っ!星辰帰位…!」

元いた刻晴の上空から稲妻が落ちる。

星はもう半回転すると、音を立てることなく着地した。

あの少年は神の目なんて使ってないのに、私は元素スキルを使ってしまった…!と自責の念が襲う。

と同時に、あの姿勢で狙いが確実なんて…と感嘆した。

そういえば、なんの元素かは知らないが神の目を持っているはずなのにどうして使わないのかしら。

あの少年には疑問に思うことだらけだった。

「もういいわ」

さらに槍を構えて走ってくる様子を見せたが、
刻晴にとって、もう十二分に星の実力はわかった。

星はその言葉を聞くと立ち止まって槍を下ろした。

「どうでしたか」

「…いいわ、貴方を雇ってあげる。
貴方の要求も全て飲むわ。これでいいかしら」

星はひとつ頷くと

「はい、ありがとうございます」

深々と礼をした。

「か、顔を上げてちょうだい!私にその資格はないわ!
貴方のこと、弱いと思って始め手加減しようとしていたのだから!」

幸いにも素直に顔を上げてくれたおかげで刻晴がこれ以降たじろぐことは無かった。

「契約の確認なのだけれど。名前は星、年は11、槍使い。毎夜ひとりで戦い、5のつく日は半休。
満月の前日は休み。それから神の目は…」

「雷です」

「私と同じね、だからさっき使わなかったの?」

「はい、相性が悪いので」

「なるほどね。それから方術を使う、と…。おっけー、貴方の書類を受理するわ。早速来月…と言ってもあと5日ほどだけど。来月から頼むわね」

「はい!」

試験が終わり、星は去っていった。

あの子、私より確実に強い。
一体どこであんなものを習ったのかしら。
いつか聞くべきかしら…。












「ちなみに、5のつく日は重雲と街に出ているのを見かけたことが何回もあるからその子と遊んでいるようね。満月の前日は望舒旅館に行っているのをよく見るわ」

「ふうん…。やっぱ星って強いんだな…」

「ええ、どこでその強さを身に着けたのか知りたいけど、なんだがはぐらかされそうで聞けてないわ」

「オイラもそう思うぞ…」

事情を知ってる旅人とパイモンは隠しきれない微妙な顔をする。

「そろそろ望舒旅館に着くわね。降魔大聖がいるといいけど…」

15日→←仙人への贈り物



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てら(プロフ) - ページ1の1行目、タルタリ"ア"ではなくタルタリ"ヤ"です…細かいことですみません🙇‍♀️ (7月2日 21時) (レス) @page1 id: 372b4e8b3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっく | 作成日時:2023年3月24日 22時

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