喧騒の中の出会い ページ9
数日後…。
朝から慌ただしい事務所。
SUPERJUNIOR仕様のデコレーションがほどこされた大型のトラックが止まっていた。
そこに機材を積み込んで行くスタッフ。
後ろに止まっているワゴンの前にはSUPERJUNIORの姿があった。
オリンピックホールで開かれる2日間の限定ライブ。
その支度にてんやわんやだった。
EH「ちょっとコンビニ行ってくるね。」
DH「あ、俺も行くよ。」
YS「早く戻れよ。」
DH「分かってる。」
ドンヘとウニョクは連れだって交差点の向こうのコンビニを目指す。
辺りにはたくさんのペン達。
大きな交差点の信号待ち。
ドンヘとウニョクの後ろには変な人だかりが出来た。
一度でいい…
ほんの少しでいい…
音楽が鳴って青に変わった信号。
一斉に歩き出す人の波。
ドンヘとウニョクは笑いながら並んで歩いた。
山ほどいる人の波の中で…
どうして足を止めたのか分からないんだ…
交差点のど真ん中でドンヘは無意識に足を止めた。
フワッと漂ったほんのりと鼻をくすぐる甘い匂い。
ゆっくりゆっくり振り返った視線の先には、真っ白いワンピースを着た女性。
ドンヘをただジッと見つめて立っていた。
不思議そうな顔で身体が向き直って、たくさんの人が行き交う中、二人の間に風が流れる。
長い髪とスカート裾が柔らかそうに揺れていた。
世の中の喧騒を飲みこんでしまったような静けさ。
そう言えば…
前にもこんな事が…
そう思った時。
真っ白いワンピースの女性の口元が緩む。
顔いっぱいに広がっている優しい笑顔。
ドンヘの表情が少しだけ驚きに変わった。
随分長い事見つめ合っていたかのような錯覚。
交差点の信号が点滅しだした。
EH「ドンヘ！早く！何してるの！？」
渡り切ったウニョクの大きな声が、ドンヘの周囲に喧騒を一気に戻した。
ハッとしてウニョクを見るドンヘ。
EH「信号変わっちゃうよ！」
DH「えっ…あぁ！今行く！」
そう返事をして反対側を振り返る。
ところが。
さっきまでそこに立って優しい笑みを注いでいた真っ白いワンピースの女性はもういなかった。
ドンヘは顔を歪めて辺りを見回す。
EH「ドンヘってば！」
再び呼ばれたドンヘ。
後ろを気にしながらも走って渡り切った。
信号が赤に変わると動き出す車の波。
ドンヘはもう一度反対側を振り返る。
なんだったんだ…
誰だったんだ…
首をかしげるドンヘを優しい視線が見下ろしていた。
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ゆちょみん(プロフ) - 慧さん» ご無沙汰していました！遊びに来て頂いてありがとうございます！ご期待に添えるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです^^ (2013年6月1日 0時) (
レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 新作おめでとうございます。今回も楽しませて頂きます！ (2013年5月31日 22時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - ミーキーさん» ありがとうございます！たくさん涙腺緩んでください！更新頑張ります！ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
ミーキー(プロフ) - もう、本当に泣きそうです。続きがすごく気になります^^更新頑張って下さい♪ (2013年5月30日 22時) (携帯から) (レス) id: 3a63ee8a7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！お読み頂いてホントに嬉しいです^^ もう少し続きますので、どうぞ最後までお付き合いください♪ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2013年5月27日 19時
