歯がゆい気持ち ページ39
天使は大きな羽根を広げて高い場所から地上を見下ろしていました。
王子様…
どうかお幸せに…
いつまでもその笑顔を…
失わないで…
私は…
王子様に会えて幸せでした…
大きな羽根をはばたかせようとした時、背中に痛みが走りました。
顔をしかめて身をかがめる天使。
女神様の言いつけを破ったから…
掟を…破ったから…
羽根が…
それでも天使は痛みをグッと我慢して羽根をはばたかせると天界に戻りました。
もう二度と…
王子様に会う事はない…
さようなら…
私の…
大切な大切な…
王子様…
サキとユイが帰ったICU。
ケーキの残骸を片づけて戻って来たウニョク。
大きなあくびをしているドンヘを見て、ベッドの脇に椅子を引っ張って座った。
DH「ユイ、めちゃくちゃ喜んでたな。」
EH「そうだね…。」
浮かない顔をしていたのはウニョク。
DH「どした…？」
ドンヘは俯いているウニョクの顔を覗きこむ。
EH「…ドンヘ…。」
DH「…ん？」
顔をあげてドンヘを見つめる。
EH「ドンヘを助けてくれたのは……Aだよ……。」
DH「え……？」
少しだけ顔色が変わる。
DH「どういう…意味だよ…。」
EH「ドンヘは…間違いなく瀕死だった…。もうダメだとみんな思った…。」
それでも…
ドンヘが今何事も無かったかのように笑っていられるのは…
Aが来てくれたから…
ドンヘの顔が歪む。
ウニョクの言葉の意味がいまいちよく理解出来ない。
EH「Aには不思議な力がある…。」
DH「不思議な…力…？」
信じてくれなくていい…
疑われても仕方ない…
でも事実なんだ…
EH「呼吸の止まってしまいそうなドンヘの胸にAが手を当てて目を閉じた…。」
そしたら…
ドンヘの意識が戻った…
EH「それだけじゃない…。Aは…ドンヘの身体のあちこちまで治したんだろ…？」
戸惑うようなドンヘの顔。
EH「A言ってたんだ…。」
私は傍にはいられない…
だから…
私に出来る事をしてあげたい…
EH「Aはドンヘが好きなんだ…。」
DH「…え？」
EH「だから…突然いなくなったのにまた来た…。」
ウニョクは顔を歪めて俯く。
EH「サキさんが大事なのは分かるけど…ユイちゃんが無事で嬉しいのは分かるけど…。」
Aが…
どんな気持ちで一人で帰ってったかと思ったら…
俺…
ウニョクの言葉に、ドンヘは何も言えなかった。
そしてウニョクが何を言いたいのか、よく分かった。
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ゆちょみん(プロフ) - 慧さん» ご無沙汰していました！遊びに来て頂いてありがとうございます！ご期待に添えるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです^^ (2013年6月1日 0時) (
レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 新作おめでとうございます。今回も楽しませて頂きます！ (2013年5月31日 22時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - ミーキーさん» ありがとうございます！たくさん涙腺緩んでください！更新頑張ります！ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
ミーキー(プロフ) - もう、本当に泣きそうです。続きがすごく気になります^^更新頑張って下さい♪ (2013年5月30日 22時) (携帯から) (レス) id: 3a63ee8a7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！お読み頂いてホントに嬉しいです^^ もう少し続きますので、どうぞ最後までお付き合いください♪ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2013年5月27日 19時
