失恋 ページ36
ウニョクは手すりに寄りかかった。
吹き抜ける風が涙を乾かす。
「何も…聞かないんですか…？」
EH「何もって、何を？」
「さっきの…事…。」
ウニョクはAの横顔を見つめる。
EH「聞いたら、答えてくれる？」
そう言われてAは俯いた。
Aに不思議な力がある…
分かるのはそれだけ…
でも…
それがどんな力でも…
ドンヘを助けてくれた事に変わりは無い…
EH「俺は…Aに感謝しかないよ…。」
Aは顔を歪めてウニョクを見た。
太陽の光が照らす綺麗な街を見下ろすA。
「私は…ドンヘさんの傍にはいられないから…。」
EH「どうして…？」
天使だから…
EH「そこは言えないんだ…。」
黙ってしまったAに苦笑いを投げる。
「でも…ドンヘさんの命が危ないと知って…いてもたってもいられなくなって…。」
EH「来てくれたんだ…。」
「はい…。」
クルッと身体を翻すと、ウニョクは手すりに手をついた。
EH「俺失恋しちゃったなぁ…。」
「失…恋…？」
EH「Aの事…好きだったんだ…。」
驚きの顔が広がる。
EH「そんな顔しないでよ…。」
照れくさそうに髪をかく。
EH「Aといると温かくて…なんかこう…優しい気持ちになれるからさ…。」
「そんな事は…。」
EH「ドンヘも同じだと思う…。」
Aがいなくなってから…
何度も口にしていた…
A元気かなぁ…
どうしてるかなぁ…
って…
EH「そしてAはドンヘのピンチに駆けつけた…。」
「それは……。」
EH「俺の出る幕なしって感じ。」
揺れる髪を手でそっと抑える。
「私に出来る事は…それくらいしかなかったから…。」
私はあの人の大切な人にはなれない…
ならせめて…
私に出来る事をしてあげたかった…
ウニョクはなぜか少し寂しそうな顔のAの手を軽く握った。
EH「ドンヘに会ってって。」
「えっ…。」
EH「ね？」
Aは何度も首を横に振った。
「ダ…ダメです…。」
EH「どうして？」
「もう帰らないと…。」
EH「少しだけ。行こ。」
あの笑顔を見たら…
また傍にいたくなってしまうのに…
EH「ドンヘ絶対喜ぶよ。」
「あ…あのっ…。」
Aはウニョクに強引に連れられて病院の中に戻って行った。
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ゆちょみん(プロフ) - 慧さん» ご無沙汰していました！遊びに来て頂いてありがとうございます！ご期待に添えるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです^^ (2013年6月1日 0時) (
レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 新作おめでとうございます。今回も楽しませて頂きます！ (2013年5月31日 22時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - ミーキーさん» ありがとうございます！たくさん涙腺緩んでください！更新頑張ります！ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
ミーキー(プロフ) - もう、本当に泣きそうです。続きがすごく気になります^^更新頑張って下さい♪ (2013年5月30日 22時) (携帯から) (レス) id: 3a63ee8a7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！お読み頂いてホントに嬉しいです^^ もう少し続きますので、どうぞ最後までお付き合いください♪ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2013年5月27日 19時
