王子様の悩み ページ4
その夜…。
ｻｷ「え？暫く来られない？」
DH「うん…。ちょっと仕事が忙しくなりそうでさ…。」
ｻｷ「そう。仕方ないわ。お仕事だもの。」
DH「ごめん…。」
これ以上無理を押しとおす訳にもいかないと判断したドンヘ。
当たり障りのない理由を選んで選んで、サキを悲しませないように話を作った。
サキは顔を歪めているドンヘの肩に手を置く。
ｻｷ「そんな顔しないで。ね？」
DH「ユイ…悲しむだろうな…。」
ｻｷ「大丈夫よ。あの子だってドンヘのお仕事をちゃんと理解してるわ。」
DH「ホント…ごめん…。」
俯いているドンヘに身体を寄せて座るサキ。
ｻｷ「ドンヘ…。大丈夫だから…。」
DH「サキ…。」
抱き寄せる細い体。
温かい唇を重ねる。
その夜のキスは、少しだけ苦い味だった。
肌を合わせた夜が過ぎて、また陽が昇る。
まだサキの目覚ましも鳴って無いのに勝手に瞼が開いてしまった。
腕に触れているサキの肌のぬくもり。
穏やかな寝顔が視界に入るとやけにホッとした。
夢の中の俺達は…
どんなに手を伸ばしても届かない…
すぐそこにいるのに…
俺を…
呼んでるのに…
ドンヘはサキの体をしっかり抱きしめる。
額にそっと唇を押しあてると目を閉じた。
離したくない…
離れたくない…
サキ…
愛してるよ…
王子様は、一人の女の人を愛していました。
所が…身分の違いから二人は引き離されてしまう寸前です。
天使は思いました。
王子様の想いを叶えたい…
と…。
いつものように朝食をみんなで取って出かける支度をする。
ドンヘはユイを腕に抱えると玄関先でサキを振り返る。
DH「それじゃ…。何かあったらすぐ連絡して。」
ｻｷ「分かってる。心配いらないから。お仕事頑張ってね。ユイをお願い。」
DH「ん…。」
ドンヘとサキは頬を合わせるようにハグをした。
車の助手席に小さなユイを下ろすとシートベルトを引っ張る。
ﾕｲ「ねぇドンヘ？」
DH「ん？」
ﾕｲ「しばらくおうち、こないの？」
DH「え…。」
ﾕｲ「ママがいってた。おしごとだからって。」
DH「あぁ…うん…。ごめんな。ママの事頼むね。」
ﾕｲ「うん！いいこでまってるから、またえほんよんでね。」
ドンヘは瞳を潤ませながら笑顔を取り繕って小さく頷いた。
走らせる車。
助手席のウィンドウを全開にして風を目いっぱい受けるユイは、楽しそうな顔で足を揺らした。
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ゆちょみん(プロフ) - 慧さん» ご無沙汰していました！遊びに来て頂いてありがとうございます！ご期待に添えるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです^^ (2013年6月1日 0時) (
レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 新作おめでとうございます。今回も楽しませて頂きます！ (2013年5月31日 22時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - ミーキーさん» ありがとうございます！たくさん涙腺緩んでください！更新頑張ります！ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
ミーキー(プロフ) - もう、本当に泣きそうです。続きがすごく気になります^^更新頑張って下さい♪ (2013年5月30日 22時) (携帯から) (レス) id: 3a63ee8a7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！お読み頂いてホントに嬉しいです^^ もう少し続きますので、どうぞ最後までお付き合いください♪ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2013年5月27日 19時
