プレゼント ページ29
ｻｷ「ごめんなさい。混んでるみたいだから少し待ってて。」
外の石段にユイを座らせるドンヘ。
DH「分かったよ。急がなくて大丈夫だから。」
ｻｷ「うん。ユイお願いね。」
DH「あぁ。」
王子様の笑顔は、天使のよく知っている笑顔でした。
大切な人ととても幸せそうな顔をしている王子様を、天使は水面から見守りました。
私が天使だから…
王子様を想う事が許されない…
お傍にいる事も…
乾いたはずの天使の瞳は涙で溢れそうでした。
ユイは胸に天使様の本を抱えたまま、少し高い所を見上げていた。
それに気づいたドンヘ。
DH「ユイ…どうした？」
ﾕｲ「てんしさまこないかな…。」
DH「え？」
ﾕｲ「だって、てんしさまもおたんじょうびだよ？おいわいしなくちゃいけないのに…。」
DH「それは絵本の中だろ？」
ﾕｲ「ちがうよ！ドンヘもいってたでしょ？てんしさまはいるって。」
DH「あぁ…。」
思い出すその時の事。
ドンヘは思い出したようにズボンのポケットに手を突っ込んだ。
DH「そうだ。ユイにあげようと思って……これ持って来たんだ…。」
ドンヘが取り出したのは真っ白な綺麗な羽根。
机の中にずっとしまったままの羽根。
きょとんとして首をかしげる。
ﾕｲ「とりさんのはね？」
小さな指でそっと摘まんで受け取る。
太陽の日差しを受けて七色に輝いているような綺麗な羽根だった。
ﾕｲ「きれい…。にじみたい…。」
DH「だろ？ユイにあげるよ。」
ﾕｲ「くじゃく？」
DH「違うよ。」
ﾕｲ「じゃあ…なんのとりさん？」
ドンヘはユイに顔を寄せる。
DH「天使様のだ。」
ﾕｲ「えっ！？ほんと！？」
そっと囁くドンヘの言葉に、ユイはとても驚いた顔をした。
DH「だってこんな綺麗な羽根を持ってる鳥なんかいないだろ？」
ﾕｲ「ドンヘてんしさまにあったことあるの！？」
DH「ないよ。」
ﾕｲ「じゃあなんでもってるの？」
ドンヘはユイの顔を見てクスッと笑う。
DH「きっと、天使様からお誕生日のユイにプレゼントなんだろ。」
顔いっぱに広がるユイの笑顔。
ﾕｲ「ユイに…。ぷれぜんと…。てんしさまから…。」
とても嬉しそうに胸に抱えた。
DH「気に入ったか？」
ﾕｲ「うん！ありがとう！ドンヘ！ユイずっとだいじにするね！」
素直に喜んでくれたユイ。
ドンヘは頭をそっと撫でた。
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ゆちょみん(プロフ) - 慧さん» ご無沙汰していました！遊びに来て頂いてありがとうございます！ご期待に添えるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです^^ (2013年6月1日 0時) (
レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 新作おめでとうございます。今回も楽しませて頂きます！ (2013年5月31日 22時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - ミーキーさん» ありがとうございます！たくさん涙腺緩んでください！更新頑張ります！ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
ミーキー(プロフ) - もう、本当に泣きそうです。続きがすごく気になります^^更新頑張って下さい♪ (2013年5月30日 22時) (携帯から) (レス) id: 3a63ee8a7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - はなさん» ありがとうございます！お読み頂いてホントに嬉しいです^^ もう少し続きますので、どうぞ最後までお付き合いください♪ (2013年5月30日 22時) (レス) id: dc9a7e9a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2013年5月27日 19時
