頭と体 ページ29
DH「あ…ありがとう…ございます…。」
よそよそしくかけられるお礼の言葉。
A「…いえ…。」
DH「毎日、様子見に来てくれてますよね…。」
A「あ…はい…すいません…。」
DH「どうして…謝るんですか…。」
ウニョクは、ソンミンの腕を軽く引っ張ると、静かに病室を出た。
DH「中に…入ってきてくれればよかったのに…。」
Aはずっと俯いたまま、ドンヘと視線を合わせられなかった。
A「…いえ…いいんです…。」
あなたにとって…
今の私は…
赤の他人…
どこの誰かも…
知らない人…
そう思ったら涙を溢れさせそうになって、Aはグッと我慢する。
DH「…ごめんなさい…。」
Aは少し驚いて顔を上げる。
DH「あなたは…俺の奥さんだと…ヒョクが話してくれました…。」
それなのに…
俺は…
あなたを思い出してあげられない…
どうしても…
思い出せない…
でも…この腕が…
あなたを…
抱きしめたいと言うんです…
だから…きっと…
とても大事に想っていたんだと…
思います…
本当の俺が…
本当に大事にしていた人なら…
俺自身の手で…悲しませている…
だから…
ごめんなさい…
Aはそう言われて目を閉じる。
それでも溢れてしまう涙を、何度も拭ってはこらえようとする。
泣いているAを、反射的に抱きしめようとする腕。
Aを思い出せない今のドンヘの頭がそれを止める。
自分の中で、体に刻まれた想いと、記憶の抜け落ちた今の自分とがせめぎ合っているようだった。
Aは止まらない涙が辛くてドンヘに背を向けて病室を出ようとする。
DH「また！…来てもらえますよね…？」
Aはどう反応していいか分からず、無言のまま病室を出て行った。
ドンヘは自分の手を見つめる。
抱きしめて…しまいそうだった…
体が勝手に…
反応していた…
まるで…
彼女は…腕の中にしまっておくものだと…
言っているみたいだった…
頭と体が別々になったようで、ドンヘはため息をついた。
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Aya(プロフ) - 今度はドンヘに災難が・・・ あんなに大切にしていた『私』を忘れるなんてTT 泣いてしまいました。 神様は本当に意地悪ですね;;; (2011年9月6日 17時) (携帯から) (
レス) id: 6f0c163436 (このIDを非表示/違反報告)
わた - キャー...悲しすぎるよ…ドンへ 早く目を覚まして！ (2011年9月6日 16時) (レス) id: c2013ad825 (このIDを非表示/違反報告)
パニ - サランの女の子ブリにドンヘがどんどん過保護になってくれると嬉しいなっ(^o^)／本当にドンヘが旦那さんだったらまたそれも幸せ〜ね笑(≧∇≦) (2011年9月5日 16時) (携帯から) (レス) id: 7cc3be5451 (このIDを非表示/違反報告)
Aya(プロフ) - たくさんの更新ありがとうございます!! 元カノ出現でまた波乱でもおきるかと思いましたが起きず安心しましたｗ 何があっても二人で乗り越えることができるって素敵です^^ (2011年9月5日 15時) (携帯から) (レス) id: 6f0c163436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作成日時：2011年9月5日 13時
