掴めない幸せ ページ43
痛みや不安と戦った毎日を解放されて、治ったと思っていた。
医者から出た、あまりに曖昧な言葉が…
Aの気持ちを曇らせて行く。
A「それは…どいう事ですか…？」
医者はAを真っ直ぐ見て、まるで言い慣れたセリフのように
*「死ぬかもしれないし、死なないかもしれない、という事です。」
と言った。
俯いて唇を軽く噛みしめる。
今さら…
そんな事言わないでよ…
今さら…
生きるか死ぬかなんて…
言わないでよ…
やっと…幸せを手にしようとしているのに…
どうして…
せっかくドンヘが喜んでくれたのに、こんな話を持って帰ったら、きっと悲しむだろうなと思うA。
その夜。Aは両親に全てを話した。
両親は困った顔をして、堕ろす事を勧めた。
予想は出来た。
どちらか片方の命しかもし取れないのだとしたら、自分の子供の命を取ってしまう。
*「ドンヘさんには、お話したの？」
母の心配そうな顔。
Aは首を横に振った。
A「なんて…言えばいいと思う…？」
そう言って涙をたくさん溜める。
その涙を見て母も目を潤ませる。
A「ねぇ…なんて言ったら…いいと思う…？」
我慢していた涙が溢れる。
母は何も言わず、Aを抱きしめてくれた。
ずっと、ずっと。
いつも…幸せに手が届きそうになると…
引きずりおろされる…
私は…どうしていつも…
そんな事を考えた瞬間、Aの中に決意みたいなものが生まれる。
部屋に戻って携帯を握る。
ドンヘに繋がる番号をコールする。
DH「A！？メール見た！？俺、凄い嬉しいよ！」
突然耳に流れ込んでくるドンヘのとても嬉しそうな声。
黙ってその声を感じて目を閉じる。
DH「A？」
返事のないAを確かめるように呼ぶ。
Aは微笑んで小さな声で言った。
A「私…韓国へは行かない。」
唐突な言葉によく理解出来ないドンヘ。
DH「え…何言って…。」
A「もう…別れる。電話も、もうしてこないで。」
DH「お前…ふざけてるのか…？」
ドンヘの声がこわばっていく。
A「ごめんなさい…。さよなら。」
そう言って一方的に電話を切った。
そのまま電源も落として、ベッドに放り投げた。
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ゆちょみん(プロフ) - >みんさん、まとめてのお返事お許しください。いつもご愛読頂き感謝です。もうすぐ終わります。泣かないでください〜。書いてる本人も泣いてますがｗｗｗ (2011年6月26日 20時) (
レス) id: 0a236b0646 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - ゆちょみんさんの作品は、毎回涙なしには読めないです(T_T) ドンヘと私、どうなるんでしょうか....。 (2011年6月26日 16時) (携帯から) (レス) id: 21ddfc49d1 (このIDを非表示/違反報告)
かなりん(プロフ) - えっ、幸せから又波乱の展開がぁ・・・早くドンヘの胸に飛び込みたいよぉ・・・ (2011年6月26日 11時) (レス) id: dfa8b3f127 (このIDを非表示/違反報告)
Aya(プロフ) - 本当にこの二人はくっついたり離れたりでハラハラです;;;せっかく手術は成功したけど心配かけてしまった親を捨てて簡単に一緒になることは難しいですよね・・・ (2011年6月25日 1時) (携帯から) (レス) id: 6f0c163436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作成日時：2011年6月25日 2時
