熱情カタルシス

17 ページ17

.









強引に連れ込まれたあのルームキーの部屋。






『何、するの…？』




「本当はもう分かってるんでしょ？

ここに来た理由。______こういう事だよ。」







そう淡々と告げた那須くんは

腰のラインを指でなぞり始めた。








『辞めて、触らないで…っ！んん…誰か…っ！』







「叫んでも無駄だよ？ここ、防音だから。」









初めては飛貴が良かった。






慣れていると ひと目でわかる手つきに

嫌でも感じてしまった自分に嫌気がさす。









________初めてだからか過ぎ去る時間は早くて。








「もっと求めてよ、ほらっ…！」








慣れた腰つきでガツガツと容赦なく

突かれたせいか、私自身も限界を迎えた。








気を失った初めてのあの夜、

好きじゃない人に無理矢理されたあの夜は

思い出す度に苦痛になるだろう。









ああ、明日どんな顔をして飛貴に会おうか。







こんな出来損ないのカノジョでごめんね。








でもお願い、お願いだから離さないで。






飛貴じゃなきゃ私は_____________









.

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す