あなたの音に【中村悠一】

「お久しぶりです」 ページ5

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「Aちゃん、なんでそんな動揺してるの？」

現場の先輩方にケラケラ笑われ

余計混乱に陥る私に

「Aちゃん、顔が赤いよ？落ち着きなって」

神谷さんが指をさしながら指摘してくる

「あ！いや、これは！緊張の糸が切れたといいますか！神谷さんがいきなりちゃん付けで呼んだりするから驚いただけです！！」

素直に中村悠一という人間に名前と顔を覚えてもらえてた事が嬉しかったというには
これ以上顔が熱くなるし恥ずかしいので絶対に言えないけど

中村さんの顔が見れない…

「あ！ごめんごめん！でも、いいじゃん！これからきっと会う機会も増えるんだし「池田さん」よりAちゃんの方がいいでしょ？」

神谷さんがそう言うと
沢城さんが「確かにね」とニコニコ顔で頷き
それが伝染していき
皆さん「Aちゃん」で落ち着いたようです。



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ただ1人を除いて

「俺は「池田さん」のままでいいやー、女性はそう呼ぶって決めてる」

中村さん…、。

「なんだよー、中村くん堅いなぁ」

「いいじょないっすかー

そう言うと思ってたけど
なんだか寂しかったのは秘密。
水樹奈々姉様でも「水樹さん」て呼ばれてるんだもの
自分だけは特別に、だなんて
少しでも期待したのが馬鹿だった

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