あなたの音に【中村悠一】

「タイプではない」N ページ11

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久しぶりに会った彼女は
驚くくらい成長してた。






「おはようございますっ！」

かけもちの収録を終え急いで「デュラララ‼」のスタジオに来た。
外は寒いのに、額に張り付く髪が鬱陶しく感じる。

「遅いぞ！中村ぁ！」

「すんません。神谷さん」


冗談交じりに怒る神谷さんに返すと
周りのキャストも談笑してて和やかな雰囲気が流れていた。


「Aちゃん見習えよ！」

近くに座っていた神谷さんに羽交い締めにされながらそう言われた

『Aちゃん…うちの事務の？』

神谷さんの横に目をやると
頭に浮かべた顔が
それより2倍くらい目を見開いて
俺の顔を見てた。


あ、久しぶりに顔見た。

「お、池田さんじゃん、久しぶりやね」


池田A。
シグマ・セブンの新人で
マネージャー云く礼儀は正しく、素直。歌も上手くて顔もいい…。





確かに可愛いが、タイプではない。

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